・新しい熱電デバイスは、暗くて寒い環境を利用することにより、夜間に電気を生成することができます。
・最初の実証デモンストレーションでは、1平方メートルあたり25ミリワットのエネルギーを生成しました。これで小さなLEDに電力を供給する事ができます。
・低コストの機器を使用しているため、デバイスを簡単に計測することができます。
過去数十年にわたって、グリーンソースを介して電力を生産することは、幅広い応用科学と工学で研究されてきました。 日中は、太陽電池でこの目標を達成する事ができる商品を作る事ができましたが、これでは夜間に再生可能エネルギーを生成することは困難です。
太陽電池をバッテリーに繋いで日中のエネルギーを蓄えることもできますが、システム全体のコストが大幅に増加します。 また、太陽の放射はほぼ固定されているため、ソーラーパネルを設置できる場所は限られています。
現在、カリフォルニア大学とスタンフォード大学の研究者は、暗くて寒い環境を利用して夜間に電気を生成できる新しいデバイスを開発しました。 このデバイスは安価で、日光が不十分な場所に適しています。
どのように動くのか?
このデバイスは、放射冷却(パッシブ冷却メカニズム)を活用しています。上面(空に面している面)が、熱を放射して周りに伝達します。 それで大気から熱が奪われ、周囲の空気よりも温度が低くなります。
熱電発電機は、アルミメッキされたマイラーと赤外線の風よけで囲まれたポリスチレン製の筐体で構成されています。 研究者たちは、12月に晴天の屋上でこのデバイスをテストしました。
デバイス操作の概略図
研究者はそれを屋根の3フィート上の高さに置きました。 この装置は周囲の空気の熱を集め、黒いエミッターを介して大気中に放出します。 この温度差を利用することで、かなりの電力を生成することができました。
研究者は、熱電モジュールに電圧ブーストコンバーターを取り付け、それが白色LEDに受動的に電力を供給することを発見しました。 次に、出力を6時間測定した結果、1平方メートルあたり最大25ミリワットのエネルギーが生成されることが示されました。
技術が改善されると、デバイスは、実証済みの25 mW / m2から0.5W / m2まで20倍強力になると予想されています。
デバイスの現物 | 研究者からの提供
この偉業を達成するためには、放射冷却機器の熱増加を抑制し(これにより熱交換効率が向上します)、より乾燥した高温の気候にデバイスを設置する必要があります。
チームは、既製の低コストの機器を使用して夜間に放射冷却することにより、少量の電力を生成するという驚くべき可能性を提示しました。 最初の実験では、30米ドル未満のコストで実証されました。
生成された電気は、遠隔地の小さなセンサーにも電力を供給する事ができます。熱電モジュールの寿命は、バッテリーの寿命よりも1桁長くなる可能性があります。