物理学上のエネルギーとは、ものが動く能力として定義付けされています。仕事をすることにも様々な種類があるように、エネルギーにも異なったタイプが存在します。
エネルギーは量的な特性です。変換の法則により、エネルギーは形成されることも破壊されることも不可能です。ある形から次の形へ変換されることしかできません。
エネルギーを計測する最も一般的な単位はカロリーとされていますが、科学者らはジュールを使うのを好んでいます。1ジュールは、1ニュートンに対して1メートルごとに物体を動かした仕事量に相当します。
エネルギーは様々な姿をとり、それぞれの形は2つのグループカテゴリーに当てはまります:ポテンシャルエネルギーと運動エネルギーです。
ポテンシャルエネルギー
ポテンシャルエネルギーとは、物体の中に蓄えられるエネルギーのことです。この蓄えられるエネルギーは、物体の位置や状態を基盤としています。
仕事をする“可能性のある”エネルギーだと捉えてください。物体の位置や状態が変化すれば、この蓄えられたエネルギーは解き放たれ、別の形に変換されます。
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運動エネルギー
運動エネルギーは動いている物体のエネルギーです。他の言い方をすると、物が動いているときに運動エネルギーを持っていると言われます。物体の動きが早ければ早いほど、エネルギーの量は多いことを示します。
運動エネルギーは、物体間で転移しその他のエネルギーの形に変換されることもあります。そしてその数字はいつも正の数か0になります。
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主なエネルギーの種類がわかったところで、物体や組織が保持するサブタイプを紹介していきます。
ポテンシャルエネルギー | 運動エネルギー |
重力性 | 機械性 |
伸縮性 | 電気性 |
化学的 | 熱 |
磁気性 | 放射性 |
原子核 | 音 |
イオン化 |
1.重力性エネルギー
重力によるポテンシャルエネルギーの形
名前からもわかるように、重力性エネルギーは地球引力と関係しています。このエネルギーは、一つの物体に対する地球上からの高さによって保持されています。
地球の重力こそが、惑星上に全てを留める力を持ち、物体が落下する原因となる存在になっています。人間の体を含め、全ての物体が個々の重力を持っていることに、驚く方もいるかもしれません。物体が大きければ大きいほど、より強い重力を持っています。私たちの体の重力は地球に比べて弱すぎるので、重力には気づきません。
事例:ジェットコースターに乗ると、重力により車両へ下向きの力が絶えずかかっています。コースターの線路は車両の落ち方をコントロールしています。線路が下方へと傾斜すると、重力が地上へと引き寄せる形で加速をかけます。線路が上に向かうと、下向きの力が適用され重力が車両を減速させるのです。
超巨大なブラックホールは、全宇宙で最大の引力を持っています。超強力な重力性の加速力を発し、どんなものも―光さえも―逃げることはできません。
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2.機械性エネルギー
ポテンシャルエネルギーと運動エネルギーの合計
機械性エネルギーは、物体の位置と動きに関係するエネルギーです。完全に隔離された組織の機械性エネルギーは、時間の中で絶えず存続します。
現実世界では、すべてが完ぺきではありません:摩擦力とその他の非保守的な力はいつでも滞在しています。ですから、エネルギーが一つの形から別の形へ変換されるとき、大部分が熱として失われます(または音や摩擦)。
事例:機械性エネルギーの有名な例が、簡易的振り子です。前後に揺れる様子から、重力性ポテンシャルエネルギーと運動エネルギーの間での絶えないやり取りが見て取れます。
振り子は、揺れが一番先端に来るときに(地球から一番遠いとき)最大のポテンシャルエネルギーと最小の運動エネルギーを保持しています。
摩擦と空気の抵抗により、組織が揺れるたびに大部分の機械性エネルギーを失うことから、外的な力が振り子を自動的に動かしている状態です。
3.伸縮性エネルギー
物体の変形からなるポテンシャルエネルギーの形
伸縮性エネルギーは、柔軟性のある物体が一時的に圧力下に置かれた際に蓄えるエネルギーです。物体が縮められたり引き延ばされたりするとき、物体の原子結合内に蓄えられます。
事例:伸縮性エネルギーは、弓矢、ゴムボールまたはコイルバネの中で見られます。バネを縮めたり引き伸ばしたりすると、伸縮性ポテンシャルエネルギーの形でエネルギーを吸収します。縮めたり引き伸ばしたりすればするほど、バネの反復力に対してあなたのかける力量が大きくなり、より大きなエネルギーが蓄えられます。
4.化学的エネルギー
化学結合からなるポテンシャルエネルギーの形
化学的エネルギーは、物体の化学原子内に蓄えられたエネルギーのことです。これらの化学結合は、原子をその他の原子と、そして分子をその他の分子と結びつける役割を持っています。
化学的エネルギーは蓄積されていることから、原子とイオンの中での電子配列からなるポテンシャルエネルギーの形です。
このような種類のエネルギーは、化学反応が起きる際に解き放たれたり吸収されたりします。大体の場合、(発熱性の)化学反応の副産物として熱が発生するのです。
事例:私たちの食べる食品には特定の化学的エネルギーが含まれています。私たちの体は、食べ物を腸内の酸素や酸と混ぜることによって消化します。炭水化物はグルコースに変わり、やがて血流に放たれます。こうして私たちはエネルギーを得ていて、体を温め、それが結果として成長と運動に繋がります。
5.電気性エネルギー
電荷の流れからくる運動エネルギーの形
電気性エネルギーは、一方通行での電子運動により発生します。動きが早ければ早いほど、運ぶ電子量は多くなります。
どんな荷電粒子―陽子、電子、陽イオン、陰イオンや陽電子―も電気性エネルギーを生み出せますが、最も一般的なのは電子です。
これは、物体に起こる隔離や陽性/陰性荷電の不均衡からなる静電気でもあります。静電気のポテンシャルエネルギーなのです。ある一定の蓄電が達成されると、電子(運動)エネルギーが閃光(または電光)を形成するために排出されます。
事例:交流(またはAC)は電子エネルギーの代表的な事例です。このエネルギーは、ほとんど全ての発電装置で発生され、配電組織によって使用されています。
6.磁気性エネルギー
磁石中に蓄えられるポテンシャルエネルギーの形
全ての持続的磁石は定義可能なエネルギーを持っています。磁石は、蓄えるエネルギーの量により分類されます。
磁石のエネルギーは、例えば金属を引き寄せるときのように、仕事をする際減少されます。金属が取り除かれるとき(つまり反対の方向に力がかかるとき)、エネルギーは補充されます。
磁場をつくり出すには、それだけの仕事量が必要です。磁場のエネルギーは、例で言うと、平行線上の基本的磁石を整列させるために必要になります。整列したら、基本的磁石が磁場エネルギーと呼ばれるポテンシャルエネルギーを保持します。
事例:SMES(超電導エネルギー貯蔵装置の省略)は、磁場でエネルギーを蓄える先進的な技術であり、超電導コイルの周りで直流電流が流れる際に生産されます。他の貯蔵装置に比べると、SMESは短時間で高い力を生産することができます。
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7.音エネルギー
波状でのエネルギーの動き
音は、水や空気のような仲介を通して存在するエネルギーの動きです。何らかの力が物体にかかり、振動するとき生まれます。
音は機械的な波の形状で移動します。光とは違って、振動を変換する原子が存在しないことから、空白の中を移動することはできません。
音には、波長、頻度、速度、強度そして振幅のようなきわめて重要な調節量からなる複雑な現象が起こります。一般的に、音エネルギーは強度と圧力により計測され、1編成はデシベルとパスカルと呼ばれています。
事例:楽器を演奏する、手をたたく、足踏みをする、これらは全て音エネルギーの事例です。
8.熱エネルギー
原子と分子の動きによる運動エネルギーの形
熱エネルギーは熱された物体から生まれます。物体の温度が上がるにつれ、原子と分子の動きも早くなり、より早い速度でお互いと衝突し合います。
物体や組織の温度が高ければ高いほど、粒子の動きも早くなり、より高い熱エネルギーが生まれます。
事例:ストーブの上に水の入ったやかんを置くと、(ストーブの中の)熱された要素の内部的エネルギーがやかんの中の水へ移行します。結果的に水の温度が上がり、水分子の動きが早まります。
これは、10オンスのグラスに入った水が80度である方が、70度の10オンスのグラス一杯より高い熱エネルギーを持つことを意味します。
9.放射性エネルギー
粒子や波によって移動する運動エネルギーの形
“放射性エネルギー”という用語は、電光、加熱または太陽光エネルギーの分野で最も一般的に使用されています。これらの波は光子と呼ばれる基本粒子で構成されています。
電磁波は振動する電気と磁場の中でエネルギーを運びます。これらの波が物体によって吸収された場合、波のエネルギーは熱に変換されます。
長い電磁波(ラジオや電子レンジ)は短いもの(紫外線やレントゲン)より低いエネルギーを保持しています。
事例:光エネルギーは放射性エネルギーの代表的な例であり、人間の目でも見ることができます。太陽が大量の放射性エネルギーを生産し、空白(宇宙)を通り光として地球に辿り着くのです。
10.原子核エネルギー
原子の原子核に蓄えられるポテンシャルエネルギーの形
宇宙にある全ての存在は原子でできています。各原子は、電子、陽子、中性子そして原子核を保持しています。分子を構成する通常の化学反応とは違って、核反応は原子の中心核での変化を含み、原子自体での変化を起こします。
一つの重たい原子核がより軽い複数の原子核(結合)、またはより大きく重たい原子核(結合)を形成するための結合原子核に分かれるとき、大量のエネルギーが解き放たれます。このエネルギーは核エネルギーと呼ばれています。
事例:現在の原子力発電所は、ウランとプルトニウムの結合原子を使って電気を生産しています。これらは、従来の炭やガスを使用する電気生産方法と比べて、より安く効果的でより環境に良い方法です。
11.イオン化エネルギー
エネルギーの原子/分子に電子を縛り付けるポテンシャルエネルギーの形
隔離された気体の原子や分子から電子を取り除くのに必要な最低限のエネルギー量は、イオン化エネルギーと呼ばれます。原子が大きければ大きいほど、原子核によって結合されている電子間の狭さが小さくなり、つまり原子の持つイオン化エネルギーも少なくなります。
イオン化エネルギーは、原子や分子がどう反応するかを示しています。化学結合の強さを測るためにも活用されます。
読んでみましょう:What Is An Energy Pyramid?
事例:水素のイオン化の可能性は13.6電子ボルトです(eV)。これは、水素から電子を取り除くために課さないといけないエネルギーです。