“pollution”という用語は、ラテン語の“polluere”に由来し、汚染を意味します。かくして、このシンプルな言葉は、空気、水、土地、または環境の他の部分を汚染するプロセスとして定義できます。
ケースの多において、pollutionと呼ばれる汚染物質は、人間が作った物質とエネルギーです。ここ数十年で、生活の質はものすごく改善されましたが、多くの新しい問題が生じ、環境や人々の健康に直接、または間接的に影響しています。
世界保健機関によると、大気汚染は、毎年世界中で、700万人もの命を奪っています。また、10人中の9人は、有害なものを含んだ空気を吸っているのです。これは、汚染のひとつにすぎません。他の多くのものも、生態学的なバランスに影響を与えます。
この記事では、最も一般的な11種類の汚染とその原因、および人間の健康と環境への重大な影響をご紹介します。
1.大気汚染
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大気汚染は、過剰な量の有害物質、微粒子、生体分子が大気中に放出されると発生します。
アメリカでは、野外の大気汚染は、大気質指標(AQI)として測定されています。これは、粒子状物質、地上オゾン、二酸化硫黄、一酸化炭素、二酸化窒素といった、5つの主要な汚染物質の濃度に依存しています。
一方で、室内での大気汚染は、燃料燃焼燃焼器具、タバコ製品、および過剰な水分によって発生しています。
それによって、呼吸困難、喘息、心臓病、呼吸器感染症、肺がん等、健康に深刻な影響を与えています。いくつかの調査で、大気汚染は中枢神経系に影響することが発表されました。
これに加えて、大気汚染は地球温暖化、オゾン層破壊、酸性雨、野生生物への危険も引き起こします。
2.水質汚染
主な発生源:排水、未処理の家庭下水、化学汚染物質の水域への排出
水質汚染とは、帯水層、地下水、湖、川、海洋の汚染のことです。汚染物質のほとんどが、人間の活動(油流出や不適切な下水処理など)によるものです。しかし、肥大などの自然のプロセスも、水質汚染を引き起こす可能性があります。
主な2つの水質汚染は、表面汚染(湖、川、海洋を含む)と地下水汚染です。それらは相互に関連しており、地下水は地表水源に給水でき、地表水は土壌を浸透して地下水になります。
国立海洋大気庁によると、海洋汚染の80%は流出などを介し、陸地からもたらされるようです。これは、下流で生活している人々と、と海洋生物の両方に影響します。
さらに、人工の化学物質や物質の中には、水中の酸素を使い果たして濁りを引き起こし、日光を遮断し、魚のえらを詰まらせ、植物の成長を妨げるものがあります。
3.光害
北東部で5500万人に影響を与えた、大規模な停電の前と最中(2003年)| 画像著作権:Todd Carlson
主な発生源:夜間環境の人工光
光害は、人工的な屋外照明の過度の、妨害的な、または誤った使用によるものです。他の公害と異なり、多くの都会で見過ごされており、規制されていません。
光害の主なカテゴリーは、過照明、光の侵入、光の乱れ、グレアです。エネルギーの浪費に関して、雷は世界の電力消費量の少なくとも4分の1を占めています。よって、毎年人工光の需要が増え続けています。
また、自然の星明かりを覆い、天文台を妨害し、ほとんどの生物の概日リズムを乱します。他にも多くの影響がありますが、そのいくつかは、まだ知られていません。
例えば、人工光は、夜行性動物、鳥の移動パターン、植物の発達パターンの妨げます。長く人に当てると、睡眠障害や不安、医学的に定義されたストレス、頭痛の増加等の、健康問題に繋がります。
4.騒音公害
インドのデリーで、騒音を引き起こす交通渋滞
主な発生源:商業施設の近くの道路交通、重機、絶え間ない大音量の音楽
邪魔で必要のない音は、騒音公害の原因となります。これは、人々の精神と身体的な健康、他の生物に影響します。
世界保健機関によると、85dBを超える一定のノイズに、8時間以上さらされると危険なようです。高齢者は騒音により心臓の問題を発症する可能性がありますが、子供は特に脆弱であり、騒音の影響は永続的である場合があります。航空機の騒音が高い地域に住んでいる子供は、ストレスが高く、集中力が低いです。騒音光害の他の要素(建設や職場の音など)は、睡眠障害、高血圧、難聴を引き起こします。新しい調査結果は、また、認知機能低下を加速させる可能性もあることを述べています。
5.プラスチック公害
主な発生源:プラスチックボトルとバック
プラスチック汚染とは、環境にプラスチック物質が蓄積することで、人間や野生生物の生息地に悪影響を及ぼすことです。これらの物質は、サイズによって、マクロ、またはマイクロの破片に分類されることがよくあります。
これは、ゴミ収集システムが効率的ではないアフリカやアジアの発展途上国で、最も重要な環境問題の1つとなっています。
埋め立て地での大きなプラスチック製品の分解には最大1,000年かかりますが、ペットボトルの分解には450年、プラスチックバッグの分解には10~20年かかります。
これは土地だけでなく、水路や海にも影響します。また、毎年最大880万トンのプラスチック廃棄物が海に投棄され、世界中で、毎年約3億8,000万トンものプラスチック廃棄物が発生しています。
これは、主に海洋哺乳類と陸上動物に影響を与えます。相当数の海洋種のお腹から、物凄い量のプラスチックが見つかっているのです。毎年100,000以上の海洋動物が、海でのプラスチック公害により命を落としています。
6.土壌汚染
イギリスのガス工場での掘削による、土壌汚染|Wikimedia
主な発生源:重金属、石油炭化水素、農薬
土壌汚染は、動物の健康と植物の成長に悪影響を与える、土壌中の持続的な有毒化学物質、塩、または病気の原因となる物質の蓄積として定義されています。
多くの場合、人々による廃棄物の不適切な処理、農薬の散布、産業活動などによって発生しています。過剰な化学物質の存在は、土壌の酸性度またはアルカリ性度を高め、その品質を低下させ、さらに土壌侵食を引き起こします。
汚染された土壌は、劣化した土地の上、または近くに住む人々の健康へのリスクを増加させます。これに直接、または間接的にさらされると、皮膚、および呼吸器疾患を引き起こすでしょう。また、地下水汚染の原因にもなります。
また、土壌にはさまざまな種類の微生物、爬虫類、昆虫、動物が生息しているため、これらの汚染物質は、土壌の生態系のバランスを変える可能性があります。
7.電磁汚染(非電離放射線)
主な発生源:光、携帯電話、白熱電球、遠赤外線レーザー
過剰な量の非電離型の電磁放射によって、火傷を引き起こす可能性があります。これには、近紫外線、マイクロ波、電波、赤外線、黒体放射が含まれます。
世界保健機関によると、無線周波電磁界は、癌を引き起こす可能性もあるようです。これまでのところ、さまざまな種類の非電離放射線に対し、さまざまな生物学的影響が記録されています。また、世界中で多くの研究が行われています。
電離放射線は、遺伝的損傷を引き起こすこともあり、はるかに危険です。しかし、それは非電離放射線ほど豊富ではないため、人々は絶えずさらされている、という訳でもありません。
8.放射能汚染
ハンフォードサイトにある世界初のプルトニウム製造炉。これは、米国の高レベル放射性廃棄物の2/3を占めています|Wikimedia
主な発生源:放射性核種(ガンマ線とベータ粒子を放出します)
国際原子力機関の定義によると、放射能汚染とは、液体、気体、または固体の表面(または内部)に放射性化合物が存在する(または堆積する)ことです。
放射性化学物質は、核兵器の製造、試験、廃炉、放射性廃棄物の処分、放射性鉱石の採掘、原子力発電所の事故、核爆発の際に放出されます。
放射性元素は放射線を放出し、半減期が長いほど、人間の健康への影響は少なくなります。半減期が約68.9年のウラン232など、半減期が短い元素は、人間の健康に深刻な影響をもたらします。
原子炉封じ込め違反、または大気中の核兵器放出の後、周辺の土壌、空気、動物、および植物は、核燃料および核分裂生成物によって汚染されます。1986年に、ウクライナのSSRで発生したチェルノブイリの災害は、広範囲に及ぶ放射能汚染の最も一般的な事例の1つです。
9.熱汚染
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主な発生源:発電所や工業メーカーが生成する廃水
公害について考えるとき、熱公害はなかなか思いつかないでしょう。しかし、それは私たちの現代社会において、永続的な問題なのです。
熱汚染は、産業や組織が自然源から水を取り出して、加熱または冷却してから天然資源に放出するときに発生します。
通常、発電所および工業メーカーは、冷却水として天然水を使用し、より高い温度で排出します。この温度の変動は、酸素レベルを低下させ、生態系の構成に影響を与えます。
稚魚、幼虫、プランクトンなどの水生生物は、急激な温度変化に敏感です。したがって、“熱ショック”として知られている、水域の温度の急激な上昇、または低下によって、これらの水生生物は命を落としています。
土壌侵食、森林伐採、舗装面からの流出、および自然の原因(海洋や火山の下での地熱活動など)は、熱汚染につながる他の主要な要因です。
10.視覚汚染
主な発生源:多すぎる看板、電線、携帯電話
視覚的汚染とは、特定の物や場所の視界を遮ったり妨害したりするものを指します。これは審美的な問題であり、特定場所の景色を、十分に理解することができなくなります。
何が視覚的汚染を構成しているのかという点は、人によって意見が分かれているため、その量の定義や測定は困難です。
ゴミ、電線、広告板、アンテナの過剰な量のオープンストレージは、通常、視覚的な汚染と見なされます。計画な不十分だった高層ビルや、落書き等は、視界を見出し、視覚的な混乱を招きます。
そのうえ、スペースデブリは天体観測を妨げるため、かなりのレベルの視覚的汚染とも言えるでしょう。
11.ポイ捨て
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主な発生源:たばこの吸い殻、ファーストフードの包装
ポイ捨ては、それが属していない場所に投げられるごみです。言い換えると、望ましくない場所における廃棄物の不適切な処理(たとえば、アルミ缶、段ボール箱を地面に投げて無期限に放置すること)はポイ捨てと呼ばれます。
人々がファーストフードの包装、使用済みの飲料ボトル、チューインガムの包装を道に捨てることは、一般的です。時々、電化製品やバッテリー、タイヤ、工業用容器等の大きなものが、人里離れた国有林や、他の公共の場所に捨てられることもあります。
不注意と怠惰は、なポイ捨ての文化を育ててきました。また、ポイ捨てによって悪い状況にはならないと信じられてきたことにより、状況は更に悪化しました。
ごみが、劣化する前の数年間環境に存在することによって、生活の質に大きく影響しています。主な影響には、火災の危険性、水路の深刻な損害、公衆衛生の危険性、野生生物の危険、さらには殺害さえ含まれます。
世界で最もポイ捨てされているものは、たばこの吸い殻です。毎年約4.5兆個のたばこがポイ捨てされています。それらは、環境に有毒化学物質(鉛やヒ素など)を浸出させます。また、プラスチック繊維が含まれているため、日光や雨などの環境条件に応じて、タバコフィルターが分解するのに1.5~10年かかるのです。