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これも「化学変化」です。身近な11の好事例

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本記事は、11 Best Examples Of Chemical Change In Everyday Life
翻訳・再構成したものです。
配信元または著者の許可を得て配信しています。

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読了時間 : 約6分27秒

化学変化とは、1つまたは複数の物質が、1つまたは複数の新しい異なる物質に変換されるプロセスのことです。これらの物質は、化学元素または化合物のいずれかです。化学変化は、化学反応の結果として起こります。化学反応では、原子が並び替えられ、新しい物質が生成されるため、エネルギー変化が伴います。

 

つまり、化学変化とは、新しい物質の組み合わせを生み出す根本的な変化なのです。これらの変化は、通常、不可逆的であるか、追加の化学変化によってのみ可逆的になります。何十万種類もの化学反応が存在しますが、そのほとんどは似たような性質を持っています。このような類似性から、化学変化を3つの種類に大別することができます。

 

・有機的変化:1個以上の炭素原子が他の元素(主に水素、窒素、酸素)の原子と共有結合している複雑な炭素化合物の化学反応。

・無機的変化:一般的に炭素原子を含まない物質の化学反応であり、通常は実験室や重工業で起こる。

・生物化学的変化:生体内で起こるもので、ホルモンや酵素によって制御または調節される。

 

この過程をより詳しく説明するために、日常生活で目にする最も一般的な化学変化の例をいくつかご紹介します。

 

11. ケーキを焼く

 

種類:無機的変化

 

ケーキを焼くときに、材料(小麦粉、卵、砂糖、ベーキングパウダーなど)は化学変化を起こします。これは、次のような焼く過程で起こります。

 

・熱によって、焼成力が気泡を作り、ケーキをふんわりとさせる
・熱によって、卵のタンパク質が変化し、ケーキを固める
・油が、ケーキが熱で乾燥しないようにする

 

熱を必要とするこの焼く過程は、吸熱反応【外部から熱を吸収する化学反応】です。砂糖とイースト菌は新しい物質を作り出し、元に戻ることはできません。つまり、一度焼いたケーキは、元の成分(小麦粉、卵、砂糖)に分離することはできないのです。

10. 天然ガスの燃焼

 

種類:有機的変化

 

天然ガスは、多くの異なる化合物の炭化水素混合物です。主成分はメタン(CH4)で、炭素原子1個と水素原子4個からなる化合物です。メタンを空気(酸素)の存在下で燃焼させると、水と二酸化炭素、そして熱(青い炎)が発生します。

 

この燃焼反応が、世界のエネルギーのかなりの部分を占めているのです。お湯を沸かしたり、食べ物を調理したり、発電したりと、必要不可欠な用途に使われています。

9. 花火の爆発

 

種類:無機的変化

 

花火は、科学とイノベーションの素晴らしい組み合わせです。花火は、高エネルギーの化合物でできており、それが爆発を起こします。十分な熱(活性化エネルギー)を与えると、いくつもの化学反応を次々と起こしていきます。

 

具体的には、花火の中に高密度に詰まった高エネルギー化合物が、空気中の酸素と共に燃えて別の化合物に変化し、その過程で音や熱、ガス(一酸化炭素、二酸化炭素、窒素など)を放出します。化合物の種類によって、暗い夜空で見ることのできる色や濃淡が異なります。たとえば、バリウムは緑色、銅は青色、ナトリウムは黄色がかったオレンジ色、ストロンチウムは赤色を発します。

8. 果実が熟す

熟していくナツメ

 

種類:有機的変化

 

熟すことは、デンプンから糖への変換など、組成の変化と関連しています。果実が望ましい風味、色、品質、その他の特性を獲得する過程です。果物は熟す性質によって、2つのグループに分けられます。

 

・クリマクテリック型果実:収穫後に熟すもの。たとえば、バナナ、マンゴー、リンゴは熟し続けるが、輸送や繰り返しの取り扱いの厳しさに耐えることはできない。

・非クリマクテリック型果実:一度収穫すると熟すことはできない。エチレンの生産量が少なく(半乾燥果実よりはるかに少ない)、エチレン処理に反応しない。たとえば、オレンジ、ブドウ、ブラックベリー、ザクロ、スイカなど。熟すことには炭素を含む新しい化学物質の生成が含まれ、その結果、色や味が変化するため、この熟す過程は有機的変化と言えるでしょう。

7. 食物の消化

 

種類:有機的変化

 

口の中で噛むことから始まる機械的な消化とは異なり、化学的な消化は食物を構成要素に分解する複雑な過程です。これらの構成要素は、最終的に血漿に吸収され、体細胞に栄養を与えます。

 

具体的には、大きな食物分子は、消化管の内壁に吸収されるのに十分な大きさのサブユニット【単一のタンパク質分子】にまで分解されます。

 

・タンパク質はアミノ酸に分解される。
・核酸はヌクレオチドに分解される。
・炭水化物の糖は単糖に分解される。
・脂肪は、脂肪酸とモノグリセリドに分解される。

 

これは、各種酵素(唾液酵素、胃酵素、刷子縁酵素、膵酵素など)の加水分解によって達成されます。

6. 金属の電気メッキ

 

種類:無機的変化

 

電気メッキは、電流を用いて固体基板上に材料を析出させる過程です。基板の化学的、物理的、機械的特性を向上させるために使用されます。金属イオンを含む溶液をタンクに入れ、メッキする基板を電源に取り付けて陰極とします。溶液中の金属イオンは陰極に向かって移動し、そこで電子を獲得して金属皮膜を形成します。一般的な電気メッキは、硬貨の製造に用いられます。たとえば、アメリカの1セント硬貨は、電気メッキされた銅の層で覆われた亜鉛でできています。

5. 牛乳の酸味

 

種類:有機的変化

 

腐った牛乳は酸っぱく、不快な臭いと味がします。時間が経つと、塊が多くなり、凝固してしまいます。酸化の過程で新しい分子が作られ、元に戻すことはできません。

 

生乳には乳糖という糖分が含まれています。常温で数時間放置すると、牛乳に含まれる乳酸菌が乳糖を酸味のある乳酸に変換し始めます。乳酸菌は牛乳の中に普通に存在するもので、害を及ぼすことはありません。

 

酸味のある牛乳は、酸を加えることによっても作られます(微生物菌を加えても加えなくてもよい)。これは酸乳と呼ばれます。市販の製造工程で添加される酸は乳酸とは異なる風味を持つため、細菌発酵によって製造される牛乳とは異なる味になります。

4. 酸と塩基の混合

 

種類:無機的変化

 

酸と塩基を混合することは、化学実験室で行われる最も一般的な化学反応のひとつです。等しい割合で混ぜると、互いに打ち消しあい、塩と水ができます。これを中和反応と言います。たとえば、塩酸(強酸)と水酸化ナトリウム(強塩基)の反応では、塩化ナトリウム(食卓塩)が生成されます。

 

HCl+NaOH→NaCl+H2O+熱
【塩酸+水酸化ナトリウム→塩化ナトリウム+水+熱】

 

このような反応では、酸のH(+)カチオンと塩基のOH(-)アニオンが結合して塩と水の形成が起こっています。また、気体を発生させる反応もあります。たとえば、酢(弱酸)と重曹(弱塩基)を混ぜると、酢酸ナトリウム(塩)と共に二酸化炭素(気体)が得られます。

3. 鉄が錆びる

 

種類:無機的変化

 

鉄の物体を水や湿気のある場所に長時間放置すると、錆と呼ばれる赤褐色の薄片状の物質が付着します。錆は継続的に発生するため、物体は徐々に劣化し、使い物にならなくなります。鉄の錆びは、酸性環境や海水など、様々な要因で進行します。

 

錆の正体は、鉄が酸素や水と反応してできる化合物「酸化鉄」にほかなりません。複雑な過程を経ていますが、その化学式は次のようになります。

 

4Fe + 3O2 + 6H2O → 4Fe(OH)3【水酸化鉄(III)】

 

この過程は、金属表面がより化学的に安定した酸化物に分解される腐食の良い例でもあります。

 

2. ゆで卵

 

種類:無機的変化

 

生卵には、タンパク質と水の複雑なネットワークが存在します。タンパク質分子1つに対して、水分子は1000個近くもあります。

 

タンパク質分子は比較的大きく、数百のアミノ酸が長い鎖状に結合しています。この鎖はコンパクトな球状に折りたたまれており、この球は弱い化学結合(非共有結合)によって結びつけられています。

 

卵に熱を加えると、分子の動きが速くなってぶつかり合い、 温度が上がると衝突の速度が速くなります。すると、アミノ酸の鎖をつないでいた弱い結合が切れ始め、卵のタンパク質が開き、やがて、タンパク質のひもは立体的な網目状に絡み合っていきます。

 

ゆで卵の中には水分が含まれるようになり、その水分がタンパク質の網目の中に分散して、一緒に流れることができなくなります。そして、これが液状の卵を半固形に変えてしまうのです。基本的には、熱を加えることによって、卵を構成する化学物質を変化させたということです。これは不可逆的な変化であって、調理した卵を生卵に戻すことはできません。

1. 光合成

 

種類:生物化学的変化

 

光合成は、植物や他の生物が自分の食物を生産するために用いる過程です。この自然な過程では、光エネルギー(太陽光)が化学エネルギーに変換されます。植物は、私たちの生態系の基盤を形成し、次の栄養段階への燃料を供給する一次生産者です。植物は光合成により、太陽光、水、二酸化炭素を酸素と単糖に変換します。

 

6CO2+6H2O+光エネルギー → C6H12O6(糖)+6O2

 

光合成は、化学変化を起こすために外部エネルギー(太陽光)を必要とするため、吸熱反応と言えます。この過程は、植物が食物を作って成長するだけでなく、二酸化炭素を吸収して酸素を作り出すため、大気や海にも大きな影響を与えています。

 

光合成がなければ、地球上の酸素はあまりにも少なく、人間が生きていくのに十分ではありません。

よくある質問

化学変化と物理変化の違いは何ですか?

物理変化は、物質の形態に影響を与えます。強度、耐久性、融点、結晶形、体積、密度、形状、サイズ、色、質感などの特性の変化を伴います。たとえば、鋼を焼き戻して包丁の刃を形成するのが良い例です。

 

一方、化学変化には、物質の組成の変化が含まれます。異なる物質が結合して、新しい特性を持つ新しい物質が形成されるときに起こります。これらの化学反応は不可逆的であり、エネルギー変化を伴います。

化学変化を識別するには?

化学変化(物理変化とは異なる)が起きたかどうかを見極めるのは、必ずしも容易ではありません。しかし、次のような兆候を探すことはできます。

・色や並びの変化
・食物や野菜などの有機物の分解
・熱の損失(吸熱)や生成(発熱)などのエネルギーや温度の変化
・気体や沈殿物の生成
・木材が燃えると灰になるような、組成の変化
・逆戻りできない変化
・光を出す化学反応もある

通常の化学変化では変化しない物質はどれですか?

元素とは、どのような化学反応によっても、さらに単純な形に還元されることのない純粋な物質です。つまり、電気分解、加熱、反応などの通常の化学的手段では、元素を別の元素に変えたり、分解したりすることはできません。酸素、窒素、金、銀などが純物質として挙げられます。

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