話題

話題

PR

世界に目を向けよう! 2021年、最も貧しい15カ国

RankRED

RankRed is a place where you can find a lot of interesting and inspiring stuff about science and technology, internet, programming tools and plugins, robots, machines and high tech gadgets, and much more.

本記事は、15 Poorest Countries In The World | 2021 Edition
翻訳・再構成したものです。
配信元または著者の許可を得て配信しています。

3,318 views

読了時間 : 約8分49秒

国際通貨基金が提供するデータによると、一人当たり購買力平価指数の最下位にランクされている20カ国のうち16カ国がアフリカ大陸に位置しています。購買力平価とは、各国の物価水準を感覚的に捉える上で、参考になる指標のひとつです。

 

なんとなくイメージ出来るかもしれませんが、これらの国々のほとんどは政治的に不安定で、権威主義的な体制をとっています。しっかりとした金融機関や十分なインフラがないことも、こういった国々の経済の悪化に決定的な役割を果たしています。

 

しかし、明るい面を見ると、世界的な貧困削減の取り組みに顕著な進展が見られました。世界銀行の推計によると、1日1.9米ドル以下で生活する人が、1990年には世界人口の36%、2013年には11%だったのに対し、2015年では約10%となっています。

 

ここで紹介するすべての数値は、国際通貨基金や世界銀行のデータから引用しています。
また、「GDP (PPP) Total」は購買力平価(PPP)ベースGDP(国内総生産)を、「GDP (PPP) Per capita」は購買力平価(PPP)ベース一人当たりGDPを指します。

 

15. ギニアビサウ共和国

ギニアビサウの港で働く男性たち。写真提供:Joe Penney

 

GDP (PPP) Total: 36.3億ドル
GDP (PPP) Per capita: 2,047ドル

 

ギニアビサウは西アフリカ沿岸部に位置する小国です。一人当たりのGDPは世界でも最低水準で、人口の約6割が貧困状態にあります。

 

経済的な不均衡が急速に拡大し、国民の社会状況が悪化しています。長年にわたる軍事クーデターや汚職による政治的な不安定さが主な原因となっています。

 

ギニアビサウの経済は、2005年以来コロンビアのカルテルによってこの国へ出荷されている違法薬物により、さらに妨げられています。

 

14. ハイチ共和国

ハリケーン「マシュー」後のハイチの街並み。写真提供:MINUSTAH

 

GDP (PPP) Total: 221.4億ドル
GDP (PPP) Per capita: 1,968ドル

 

ハイチはアメリカ大陸全体で最も貧しい国で、西半球全体で見ても最も貧しい国です。常習的な容疑者による汚職、適切なインフラの欠如、質の高い教育と医療の欠如などが悪の根源となっています。

 

ここに挙げた他のほとんどの国とは異なり、ハイチは耕作可能な土地が比較的少なく、そのため農業生産量が少なくなっています。ハイチのGDP総生産の55%以上を占めているのはサービス業です。

 

一方、特定の国の製品に対して優遇的な扱いを与えられる特恵貿易と外国からの援助は、特に2010年の壊滅的な地震とその後すぐに発生したコレラの発生の後でも、ハイチの唯一の生命線であることに変わりはありません。

 

13. エリトリア国

エリトリア、デケムハレの市場。写真提供:David Stanley

GDP (PPP) Total: 106.2億ドル
GDP (PPP) Per capita: 1,725ドル

 

アフリカ大陸の南側、角(つの)のような場所にあるエリトリアは、近隣諸国ソマリア、エチオピア、ジブチなどに比べると知名度が低い国です。

 

エリトリアは人間開発指数が低く、報道の自由度指数では北朝鮮に次いで2番目に低くなっています。国際人権組織のヒューマン・ライツ・ウォッチによると、エリトリアの政府は最も抑圧的な政府の一つとみなされています。

 

専門家によれば、エリトリアの経済的、社会的、政治的苦境は1998年のエチオピア・エリトリア国境紛争の勃発に始まったということです。その後、エリトリアは完全に回復することができていません。

 

12. マダガスカル共和国

子供を連れたマダガスカルの女性。写真提供:Steve Evans

 

GDP (PPP) Total: 460.5億ドル
GDP (PPP) Per capita: 1,702ドル

 

他では見られない野生生物と比較的多様な生態系により、マダガスカルは地球上で特別な場所となっています。ここで発見されたすべての動植物の約90%が固有種です。しかし、経済的にはアフリカ大陸のほとんどの国と同じような運命を共有しています。

 

農業、鉱業、製造業がマダガスカルの経済に重要な役割を果たしており、2004年の経済危機以降、経済は上昇傾向にあります。

 

しかし、汚職が蔓延し、政治的に不安定な状況が続いているため、マダガスカルは依然として最貧国の一つに数えられています。深く根付いている不平等は、マダガスカル人の日常生活のほとんどすべての面に影響を与えています。

 

11. シエラレオネ共和国

シエラレオネ内戦で反乱軍によって破壊されたコインドゥの町の学校敷地

 

シエラレオネは西アフリカに位置する小国です。経済は農業と鉱業に依存するほか、貿易や観光業も重要な役割を果たしています。ダイヤモンド、ボーキサイト、チタン、金の生産国としては世界最大級レベルです。

 

しかし、自然が豊かであっても、シエラレオネは思ったほど豊かな国ではありません。2011年には、人口の半数以上が貧困状態にあり、住宅や医療などの生活必需品が足りていないのです。

 

10年に及ぶ内戦に続き、2014年にはエボラ出血熱の感染拡大により、シエラレオネの経済はほぼ壊滅的な打撃を受けました。しかし、現在は回復モードに入っています。

 

その他にも、ラッサ熱、髄膜炎、マラリアなどの致命的な病気が蔓延しています。

 

10. コモロ連合

GDP (PPP) Total: 15億ドル
GDP (PPP) Per capita: 1,671ドル

 

コモロは、アフリカ南東部の沖、モザンビーク海峡の北端に位置する島国です。面積ではアフリカで4番目に小さい国です。

 

予想にたがわず、コモロの経済は農業に大きく依存しており、人口の大部分が第一次産業に従事しています。

 

GDP成長の鈍化、増大する対外債務、インフレの上昇、貿易の不均衡は、現在コモロが直面している最大の問題の一端にすぎません。高い人口密度(469/km2)が経済にさらなる負担をかけています。国内には鉄道もなくインフラは充実していません。

 

世界銀行の最近の報告書によると、貧困と不平等がコモロに蔓延しているにもかかわらず、そのレベルはサハラ以南のアフリカ諸国に比べてかなり低いことが明らかになりました。

 

9. トーゴ共和国

トーゴの伝統的な家屋。写真提供:Erik C. Kristensen

 

GDP (PPP) Total: 133.4億ドル
GDP (PPP) Per capita: 1,505ドル

 

トーゴは西アフリカに位置する小国で、世界で最も発展が遅れている国の一つです。農業と鉱業がトーゴの経済を支えており、人口の60%以上を雇用しています。

 

トーゴは政治的な不安定さと根深い汚職問題に悩まされており、長い間、経済の本格的な発展を妨げています。

 

2017年現在、トーゴの貿易収支は約65億ドルの赤字となっています。最大の輸出品はカカオ豆、リン酸塩、金、セメント、およびその他の商品の再輸出です。

 

8. 南スーダン共和国

南スーダンの村。写真提供:Steve Evans/Flickr

 

GDP (PPP) Total: 183.4億ドル
GDP (PPP) Per capita: 1,371.469ドル

 

南スーダンは、東・中央アフリカの内陸にある国です。鉱物資源が豊富な国であるにもかかわらず、経済は世界で最も悪い国の一つとされています。持続的な成長のための基本的なインフラさえも不足しています。他のアフリカ諸国と同様に、南スーダンは主に農業に依存しています。

 

妊産婦の死亡率が高く、女性の非識字率も高いのが現状です。国連の世界幸福度報告書2018では、3番目に低い国としてランクされています。

 

7. リベリア共和国

リベリア、ボン郡、ろうそくの灯りで勉強する学生たち

 

GDP (PPP) Total: 48億ドル
GDP (PPP) Per capita: 1,016ドル

 

西アフリカ沿岸部に位置するリベリア共和国は、全大陸で初めて独立を果たした国です。また、悪名高き「アフリカ分割」の際に独立を維持した唯一の国でもあります。

 

リベリアは、1980年に軍事クーデターが起こって経済が大きく低迷するまでは順調に歩んでいました。1989年の内戦勃発で経済はさらに悪化し、1989年から1995年までの間にGDPは90%減少しました。しかし、農業部門の強化により、リベリアのGDPは2010年には5.1%の成長を遂げました。

 

世界食糧計画(WFP)によると、人口の65%近くが貧困線(統計上、生活に必要な物を購入できる最低限の収入を表す指標)以下で生活しているます。

 

6. モザンビーク共和国


GDP (PPP) Total: 434.24億ドル
GDP (PPP) Per capita: 1,393ドル

 

モザンビークは、アフリカの東(より正確には南東)の海岸に位置する共和国です。長さ2,470kmの海岸線を持ち、6カ国と国境を接しています。

 

モザンビークには、原料アルミニウムと石油ガスの豊富な埋蔵量があり、これらは2017年の輸出収入の約20%を占めています。また、観光業も増加傾向にあり、モザンビークのGDPへの貢献度は現状では低いものの、大きな可能性を秘めています。

 

しかし、こういったすべてのプラス面にもかかわらず、モザンビークは最貧国の一つと考えられています。平均寿命が短く、所得格差が拡大しており、人間開発指数では常に最下位に位置しています。広範囲に及ぶ汚職と自然災害がその主な原因となっています。

 

5. ニジェール共和国

ニジェール南東部、ディファ軍事キャンプの避難所。写真提供:Adam Ferguson/New York Times

 

GDP (PPP) Total: 234億7500万ドル
GDP (PPP) Per capita: 1,213ドル

 

ニジェールは西アフリカ最大の国であり、大陸全体では6番目に大きい国です。ここに挙げた他の国と同様に、ニジェールの医療制度は標準以下であり、経済成長を支えるために必要なインフラが不足しています。

 

国の大部分が砂漠や半砂漠であるため、農業に十分に適した土地がありません。この問題は、近年の砂漠化の進行により、さらに深刻になっています。

 

しかし、ニジェールの目前の課題は、合計特殊出生率の高さによる人口の急増です。ニジェールの人口増加率は3.3%と世界で最も高くなっています。

 

ニジェールの経済は、主に石油とウラン鉱石の輸出に依存しています。

 

4. マラウイ共和国

マラウイ、サリマ地区で落花生を売る女性たち。写真提供:Swathi Sridharan/Flickr

 

GDP (PPP) Total: 262億7,400万ドル
GDP (PPP) Per capita: 1,294ドル

 

マラウイは、かつてニヤサランドとして知られていたアフリカ南東部に位置する小国で、ザンビア、タンザニア、モザンビークに隣接しています。

 

マラウイの経済は農業が中心で、人口の大半が農村部に居住しています。平均寿命は55歳以下で、成人のHIV/AIDSの流行率が高くなっています。

 

2017年には、8億6,900万ドル相当の商品を輸出しており、そのうち71%は生タバコの輸出のみで占められています。マラウイのタバコへの依存は、国際市場でのタバコ価格の下落により、懸念が高まっています。

 

一方で、マラウイのGDPの1%以上が研究開発に費やされており、これはアフリカ諸国の中でも高い水準にあります。

 

3. コンゴ民主共和国

北キブ州の村から逃げる現地の人々。写真提供:MONUSCO/Sylvain Liechti

 

GDP (PPP) Total: 774億8600万ドル
GDP (PPP) Per capita: 842ドル

 

コンゴ民主共和国は、アフリカで2番目に面積の大きい国です。1960年にベルギーから独立した後、政治的な暗殺、軍事クーデター、内戦などにより、経済的な不況に陥りました。

 

1990年代後半には、コンゴ民主共和国は活発な紛争地帯になりました。第一次コンゴ戦争は短かかったものの、すでに衰退していた経済には打撃となりました。1998年8月に始まった第二次コンゴ戦争は、第一次よりもはるかに壊滅的なものでした。

 

数十年に及ぶ政治的不安定、汚職、必要なインフラの欠如により、コンゴの天然の富は無価値なものとなっています。この国は世界第2位のダイヤモンド生産国です。

 

2. ブルンジ共和国

ヤギを飼育するブルンジの人々。写真提供:USAID/J. Bariyanga

 

GDP (PPP) Total: 81.5億ドル
GDP (PPP) Per capita: 805.859ドル

 

ブルンジ共和国は、アフリカ中央部に位置する小国です。東はタンザニア、北はルワンダ、西はコンゴ民主共和国に囲まれています。南西の国境にはタンガニーカ湖があります。

 

ブルンジは、20世紀前半にドイツとベルギーによって植民地化されるまでは独立した王国でした。現在は主にフツ族、ツチ族、および、5世紀以上にわたって暮らしている先住民族のトワ族の3つの民族の人々が暮らしています。

 

1962年に独立した後、相次ぐ軍事クーデターに苦しみ、地域の不安定さに巻き込まれました。フツ族とツチ族の間の緊張関係は、1970年代と1990年代には内戦に発展し、人々をさらなる貧困と飢餓に追い込みました。

 

1. 中央アフリカ共和国

2014年1月19日、中央アフリカ共和国のバンギ・ムポコ国際空港で軍事行動を観察する難民たち。

 

GDP (PPP) Total: 40億5,100万ドル
GDP (PPP) Per capita: 781ドル

 

アフリカ大陸の中心部に位置する中央アフリカ共和国は、おそらく世界で最も発展していない国です。購買力平価(PPP)ベース一人当たりGDPが最も低く、人間開発指数では最下位にランクされています。

 

皮肉なことに、この国にはウラン、金、原油、コバルト、木材などの貴重な天然資源が豊富に眠っています。ダイヤモンドの輸出は、輸出収入の半分以上を占めています。

 

この国では教育と医療の面で大打撃を受けています。2016年の国連の推計によると、同国の成人人口の約4%がHIV/AIDSの影響を受けています。また、マラリアが国内で流行しています。

 

現在、2012年に始まった内戦にも苦しんでいます。

おすすめ新着記事

おすすめタグ