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歴代の偉大な数学者ランキングTOP16|ユークリッドから現代まで有名な数学者の功績を解説

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本記事は、16 Famous and Greatest Mathematicians | 2021 Edition
翻訳・再構成したものです。
配信元または著者の許可を得て配信しています。

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読了時間 : 約10分0秒

「有名な数学者」「偉大な数学者」と聞いて、誰の名前を思い浮かべるでしょうか。ピタゴラスの定理のピタゴラス、万有引力と微積分のニュートン、そして350年来の難問だったフェルマーの最終定理を証明したアンドリュー・ワイルズまで、数学の歴史は個性豊かな天才たちによって紡がれてきました。

 

この記事では、古代ギリシャから現代までの歴代の偉大な数学者16人を、ランキング形式で紹介します。順位は海外メディアの評価などを参考にした編集部による構成であり、評価の観点によって順位は変わり得ます。「誰が一番か」を決めつけるものではなく、数学の歴史を彩った人物たちを一望できるガイドとしてお読みください。

 

数学は、何千キロもの距離を超えて電気を送ることを可能にし、DNAの解明を助け、コンピュータを誕生させました。ここで紹介する数学者たちの功績は、スマートフォンやAIなど、現代の科学技術の土台になっています。各人物の生没年と主な功績は、2026年6月時点で改めて確認したうえで掲載しています。まずは早見表で全体像をつかんでから、第16位から順に見ていきましょう。

 

偉大な数学者16人の早見表

順位 数学者 時代・出身 代表的な功績
1位 ユークリッド 古代ギリシャ ユークリッド幾何学・『原論』
2位 アルキメデス 古代ギリシャ アルキメデスの原理・円周率の計算法
3位 レオンハルト・オイラー 18世紀・スイス オイラー数・解析学の発展
4位 アイザック・ニュートン 17〜18世紀・イギリス 微積分法・ニュートン力学
5位 カール・フリードリヒ・ガウス 18〜19世紀・ドイツ 数論・驚異の定理
6位 ピタゴラス 古代ギリシャ ピタゴラスの定理・比例論
7位 ベルヌーイ家 17〜18世紀・スイス ベルヌーイの定理・確率論
8位 レオナルド・フィボナッチ 中世・イタリア フィボナッチ数列・インド・アラビア記数法の普及
9位 ダーヴィット・ヒルベルト 19〜20世紀・ドイツ 証明論・ヒルベルトの23の問題
10位 アンリ・ポアンカレ 19〜20世紀・フランス 三体問題・カオス理論
11位 ベルンハルト・リーマン 19世紀・ドイツ リーマン幾何学・リーマン積分
12位 アラン・チューリング 20世紀・イギリス エニグマの暗号解読・計算機科学の基礎
13位 カール・グスタフ・ヤコビ 19世紀・ドイツ 楕円関数論
14位 アンドリュー・ワイルズ 現代・イギリス フェルマーの最終定理の証明
15位 ジョゼフ=ルイ・ラグランジュ 18〜19世紀・イタリア出身 解析力学(ラグランジュ力学)
16位 シュリニヴァーサ・ラマヌジャン 20世紀・インド 約4,000の数学的恒等式・数論

 

それでは、第16位から順に紹介します。(なお、人物の生年と没年を【 】内に追記しました)

 

16. シュリニヴァーサ・ラマヌジャン【1887年~1920年】

主な功績:ラマヌジャン-ピーターソン予想、ラマヌジャンのマスター定理

 

シュリニヴァーサ・ラマヌジャンは、近代インドで最も注目された数学者です。ラマヌジャンは正式な教育を受けていないにもかかわらず、若くして高度な数学的知識を身につけ、多くの人を驚愕させました。

 

彼は16歳ですでに、独自に開発したベルヌーイ数を研究し、オイラー・マスケローニ定数を計算できるようになっていたそうです。32歳の若さで亡くなるまでに、約4,000種類の数学的な恒等式を組み立てることに成功していました。

 

イギリスの著名な数学者であるG・H・ハーディがラマヌジャンの業績を認め、オイラー【後述】やヤコビ【後述】と比較したことで、ラマヌジャンは世界的に有名になりました。

 

15. ジョゼフ=ルイ・ラグランジュ【1736年~1813年】

主な功績:ラグランジュ力学、天体力学、数論

 

ジョセフ・ラグランジュは、ほぼ独学で数学を修め、若くして偉大なレオンハルト・オイラー【後述】と書簡を交わし、その才能を認められた数学者です。後年には、ベルリンの科学アカデミーでオイラーの後任も務めました。ラグランジュの数学的キャリアは変分法(1754年)から始まり、オイラー=ラグランジュ方程式の定式化につながりました。

 

その数年後、ラグランジュは古典力学を改良し、ラグランジュ力学を発表しました。彼の有名な解析力学(Mécanique analytique)の研究は、研究者が数理物理学の分野を発展させるのに役立ちました。

 

14. アンドリュー・ワイルズ【1953年~】

主な受賞歴:ウルフ賞(1995/6年)、アーベル賞(2016年)

 

アンドリュー・ジョン・ワイルズ卿はイギリスの数学者で、かつて「最も難しい数学の問題」と見なされていたフェルマーの最終定理を証明したことが最も知られています。

 

1975年に、ジョン・H・コーツの指導の下で岩澤理論に取り組み始め、それをアメリカの数学者バリー・メイザーとともに続けました。

 

しかし、大躍進となったのは、1990年代初頭に、モジュール性定理(以前の谷山・志村予想)の大部分を証明したことでした。モジュール性定理は、突き詰めるとフェルマーの最終定理に関連するもので、それを証明するのに十分でした。

 

2018年からは、オックスフォード大学で同大学初の数学欽定教授(Regius Professor of Mathematics)を務めています。

 

13. カール・グスタフ・ヤコブ・ヤコビ【1804年~1851年】

主な功績:ヤコビ楕円関数、ヤコビ変換

 

カール・グスタフ・ヤコビは、19世紀を代表する数学者の一人です。楕円関数の理論を定式化したことは、この分野における彼の最大の功績といえます。また、微分方程式や解析力学(ハミルトン-ヤコビ方程式)の研究にも貢献しました。

 

また、機械力学や数論の分野でも基礎となる貢献をしました。

 

12. アラン・チューリング【1912年~1954年】

主な功績:エニグマの暗号解読、チューリングの証明
主な受賞歴:スミス賞(1936年)

 

第二次世界大戦中、ドイツの情報網に入り込むことはほとんど不可能とみなされていました。連合国の多くは、ナチス上層部の重要な通信を傍受できなければ、いずれ戦争に負けるだろうと恐れていました。

 

前例のない数学的・暗号解読能力を備えたアラン・チューリングは、ポーランドで開発された暗号解読機「ボンバ」の発想を大幅に発展させ、エニグマをより速く解読できる機械「ボンベ」を考案したのでした。

 

終戦後は、国立物理学研究所(イギリス)に加わり、初期のプログラム内蔵式計算機の1つである「自動計算エンジン」を設計しました。

 

その後、彼は理論生物学に関心を移しました。1960年代に観測されたベロウソフ・ジャボチンスキー反応【大変珍しい化学振動の代表例】を数学的に予測したのも、この頃でした。

 

11. ゲオルク・フリードリヒ・ベルンハルト・リーマン【1826年~1866年】

ベルンハルト・リーマン

 

主な功績:リーマン積分、フーリエ級数

 

ゲオルク・ベルンハルト・リーマンは、ドイツのダンネンベルク近郊の小さな村に生まれました。カール・フリードリヒ・ガウス【後述】の指導を受け、微分幾何学を学び、追加次元、あるいは高次元の理論を考案しました。彼の功績は、現在では、リーマン幾何学として知られています。

 

リーマンは、ヨハン・ペーター・グスタフ・ルジューヌ・ディリクレ【ドイツの数学者、1805年~1859年】から多大な影響を受け、その後の数学的キャリアにも影響を受けました。ディリクレの原理を用いて、有名なリーマン写像定理を定式化することができました。

 

彼の数学的方程式の一部を、後にアインシュタイン【ドイツ出身の理論物理学者、1879年~1955年】が一般相対性理論で使用しました。

 

10. アンリ・ポアンカレ【1854年~1912年】

1911年のソルベイ会議でのマリー・キュリーとアンリ・ポアンカレ

 

主な功績:三体問題、カオス理論、ポアンカレ・ホップフの定理

 

スコットランドの著名な数学者エリック・ベルによれば、ポアンカレは、当時の数学のほとんどすべての分野で活躍したことから、おそらく最後の普遍主義者の一人であったということです。

 

ポアンカレは、その生涯において、数理物理学、応用数学、天文学などの分野で数多くの理論を提唱しました。中でも、特殊相対性理論の構築に貢献しました。

 

また、ローレンツ変換や三体問題に関する優れた研究は、ほかの数学者や宇宙物理学者が地球や宇宙に関する発見をする道を開きました。

 

彼の理論的な作品は、ピカソやブラックなどの有名な芸術家にも影響を与え、20世紀に芸術運動(キュビズム)を確立させることになりました。

 

9. ダーヴィット・ヒルベルト【1862年~1943年】

ダーヴィット・ヒルベルト(ゲッティンゲンの自宅にて)|画像提供:idw-online.de

 

主な功績:証明論、ヒルベルトの問題

 

ダーヴィット・ヒルベルトは、おそらく史上最も偉大な数学者の一人です。可換環論、変分法、数理物理学などの分野で、基礎理論の構築に貢献しました。

 

ヒルベルトの問題(1900年に発表された23の数学的問題群)は、数学の様々な分野の画期的な研究に影響を与えました。この問題の中には、現在でも未解決のものがあります。

 

晩年には物理学に没頭しました。一般相対性理論の研究でアインシュタインと競い合ったのもこの頃でした。

 

8. レオナルド・フィボナッチ【1170年頃~1250年頃】

主な功績:フィボナッチ数

 

ピサのレオナルドとも呼ばれるフィボナッチは、中世後期の最も優れた数学者の一人でした。

 

最も重要な貢献は、著書である「Liber Abaci【算術の書】」でしょう。彼はこの書物を通じて、インド・アラビア記数法(0,1,2,3,4…)とフィボナッチ数列をヨーロッパに広めました。

 

現在、フィボナッチ数列はコンピュータのアルゴリズムやデータベースに使用されています。

 

7. ベルヌーイ家

数学の世界で、ベルヌーイ家は特別な地位を占めています。一族のルーツはアントワープ(現在のベルギー)にありますが、宗教的迫害を逃れてスイスのバーゼルに移り住みました。バーゼル生まれのヤコブ【1654年~1705年】と弟のヨハン・ベルヌーイ【1667年~1748年】が、ベルヌーイ家の最初の数学者でした。

 

ヤコブとヨハンは共に微積分学を研究し、ベルヌーイ数や最速降下曲線などの定理や正当性を証明しています。

 

ヨハンの息子であるダニエル・ベルヌーイ【1700年~1782年】は、この一族の中で最も著名な人物の一人です。気化器や飛行機の翼の働きを数学的に説明した「ベルヌーイの定理」という最も有名な功績を残したほか、確率・統計学の分野にも多大な貢献をしました。

 

6. ピタゴラス【紀元前570年頃~紀元前495年頃】

ラファエロによるフレスコ画「アテナイの学堂」に描かれたピタゴラス(書物を書いているところ)

 

主な功績:ピタゴラスの定理、比例論

 

サモス島のピタゴラスは紀元前570年頃に生まれましたが、他の古代ギリシャ人と同様、その生い立ちについてはあまり知られていません。哲学者としての彼の業績は、プラトンやアリストテレス、さらにはヨハネス・ケプラー【ドイツの天文学者、1571年~1630年】やアイザック・ニュートン【後述】などにも影響を与えました。

 

それぞれの真偽については議論の余地がありますが、多くの数学的発見がピタゴラスに起因するとされています。その中でも最も有名なものは、ピタゴラスにちなんで名付けられた「ピタゴラスの定理」でしょう。しかし、歴史家のなかには、この定理がピタゴラスの時代よりもずっと前に、バビロニア人によって知られていたと述べているものも多くいます。

 

ピタゴラスは「比例論」を発見した人物でもあります。

 

5. カール・フリードリヒ・ガウス【1777年~1855年】

主な受賞歴:ラランド賞(1809年)、コプリメダル(1838年)

 

カール・フリードリヒ・ガウスは、おそらく古代ギリシャ以来、最も影響力のある数学者です。数学や物理学の様々な分野で、他の追随を許さないほどの貢献をしました。7歳のとき、クラスの誰よりも速く算術級数を解くことができたことから、その才能を発揮し始めました。

 

「ガウスの法則」や「驚異の定理」などの有名な業績があります。これは、地球を地図上に表示する際、何らかの歪みがなければ表示できないと結論づけたものです。また、非ユークリッド幾何学の可能性を最初に示唆した人物でもありますが、その発表は行われませんでした。

 

4. アイザック・ニュートン【1643年~1727年】

主な功績:ニュートンの運動の法則、微積分法、ニュートン力学

 

アイザック・ニュートンは、古典力学や微積分学の創始者の一人です。彼の重力に関する考え方は、アインシュタインが相対性理論を発表するまで、普遍的に受け入れられていました。

 

ニュートンの数学への最も顕著な貢献は、微積分(当時は無限小と呼ばれていました)で、これは同時代のゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ【ドイツの哲学者、数学者、1646年~1716年】とは別で開発したものです。

 

地球上の潮汐の乱れの理由を最初に説明し、ケプラーの惑星運動の法則の検証に貢献したのはニュートンです。光学の研究では、世界初の実用的な反射望遠鏡を開発しました。

 

3. レオンハルト・オイラー【1707年−1783年】

ヤコブ・エマニュエル・ハンドマンによるレオンハルト・オイラーの肖像画

 

主な功績:オイラー予想、オイラー方程式、オイラー数

 

レオンハルト・オイラーの数学への貢献を称えて、フランスの著名な天文学者・数学者であるピエール=シモン・ラプラスは、「オイラーを読め、何度でも読め、彼は我々のマスターだ」と書いています。

 

現代の数学者はオイラーを高く評価しており、18世紀の数学者の中で最も影響力のある偉大な人物とみなしています。

 

オイラーは、代数学、三角法、幾何学など、数学のほぼすべての主要分野に多大な貢献をしました。物理学の分野では、流体力学やフーリエ級数の研究で他の追随を許さない業績を残しています。

 

2. アルキメデス【紀元前287年頃~紀元前212年頃】

主な功績:アルキメデスの原理、流体静力学

 

アルキメデスは、紀元前287年頃シチリア島シラクサの生まれで、当時の数学、物理学、天文学に精通していました。多才な人物でしたが、その文学作品のほとんどは残っていません。

 

アルキメデスは幾何学の先駆者の一人で、円の面積、体積、球の表面積などの定式を導き出しました。彼の円周率の計算方法は、その後も非常に長い間、円周率を求める代表的な方法であり続けました。

 

数学分野で最高の栄誉とされるフィールズ賞のメダルには、アルキメデスの肖像(右向き)と彼の言葉が刻まれています。

“Transire suum pectus mundoque potiri” ー己を高め、世界を捉えよ。

 

1. ユークリッド【紀元前330年頃~紀元前260年頃】

主な功績:ユークリッド幾何学、ユークリッドの互除法

 

アレクサンドリアのユークリッドは、ギリシャの数学者で、幾何学の創始者として広く知られています。13の書物からなるユークリッドの『幾何学原論』は、最古かつ最も影響力のある数学書のひとつとされています。

 

ユークリッドの『幾何学原論』では、幾何学(現在ではユークリッド幾何学として知られています)が中心となっていますが、初歩的な数論も包括的に紹介されています。また、光学分野での業績も高く評価されています。

 

ユークリッドは、公理から出発して複雑な結果を論理的に得るという体系的なアプローチをとり、後世の偉大な人々に影響を与えました。ニュートンの『自然哲学の数学的諸原理』はその典型的な例です。

 

よくある質問(FAQ)

Q. 史上最も偉大な数学者は誰ですか?

A. 評価の基準によって答えは変わるため、一人に絞ることはできません。ただ、数学史の専門家や海外メディアのランキングでは、幾何学を体系化したユークリッド、古代最高の知性とされるアルキメデス、史上最多級の論文を残したオイラー、「数学の王」と呼ばれるガウス、微積分を生んだニュートンの名前が挙がることが多いです。

 

Q. 日本人の有名な数学者には誰がいますか?

A. 江戸時代に和算を大きく発展させた関孝和、類体論を確立した高木貞治のほか、日本人フィールズ賞受賞者である小平邦彦・広中平祐・森重文などが知られています。また、谷山豊と志村五郎が提唱した「谷山・志村予想」は、本記事で紹介したアンドリュー・ワイルズによるフェルマーの最終定理の証明に大きく貢献しました。

 

Q. 数学にノーベル賞はありますか?

A. ノーベル賞に数学部門はありません。数学界で最高峰とされる賞は、原則40歳以下の数学者に4年ごとに授与される「フィールズ賞」と、生涯の業績に対して毎年授与される「アーベル賞」です。本記事のアンドリュー・ワイルズは2016年にアーベル賞を受賞しています。

 

まとめ

古代ギリシャのユークリッドやアルキメデスから、20世紀のチューリング、現代のワイルズまで、歴代の偉大な数学者16人を紹介しました。

 

幾何学、微積分、確率論、計算理論——彼らが築いた数学の体系は、何百年もの時を超えて、現代のコンピュータやAI、宇宙開発の基盤になっています。気になる人物がいたら、その功績や生涯をさらに深掘りしてみると、数学の歴史がぐっと身近に感じられるはずです。

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