・研究員は、回転オブジェクトの最速記録を破りました。
・この新しいオブジェクトは、1分毎に3000億回転します。
・これは、レーザーを動力とするダンベル型のシリカナノ粒子でできています。
トルクセンサーにより、重力定数の最初の決定とクーロンの法則の発見が可能になりました。この10年で、トルク検出感度を向上させるために、多大な努力が払われました。
パデュー大学の研究員は、室温でのトルクセンサーの顕著な感度を達成しました。彼らは、世界で最速の回転オブジェクトによって、これを達成したのです。
オブジェクトは、レーザーを動力とするダンベル型のシリカナノ粒子に他なりません。これは、1分間に3,000億回転し、歯科医のドリルの500,000倍近くも早い速度です。
彼らは、どのようにそれをしましたか?
彼らは、レーザー光を使用して真空中でシリカナノ粒子を空中浮揚させ、その後、トルク感度をテストするために、偏光板を備えた2番目のレーザーを使用しました。
具体的には、厳密に焦点を合わせた1,550 nmレーザーを使用して、真空チャンバー内でシリカナノ粒子(ナノスフェア)を光学的にトラップしました。次に、別の1,020 nmレーザーを使用して外部トルクを加え、その感度を測定しました。
それをしている間に、研究員は最速回転オブジェクトの記録を作りました。彼らは、1分毎に600億回転という自身の記録(2018年に達成)を破ったのです。
光学的にトラップされた直径170 nmのナノダンベルは、これまでに報告されたナノ粒子の最高回転周波数である1 GHzを超えて回転するように、駆動されました。研究者は、より小さいシリカナノダンベルが10 GHzを超える回転周波数を維持できると、推定しています。
それらの驚くべき回転速度に加えて、これらのナノ粒子は、これまでのどの機器よりも、最大700倍の感度でトルクを測定できます。
次は何でしょう?
このような高速回転は、材料特性と真空摩擦の分析に使用されます。例えば、浮遊ナノ粒子のねじれ振動は、直線偏光レーザーの存在の下で観察されます。これは、カシマーのトルク(量子化された場から生じる物理的な力)を検出し、ナノ電子デバイスを開発および制御するための重要なステップになる可能性があります。
さらに、量子キャベンディッシュトーションバランスを作成するのに役立ち、最終的には、科学者が重力の量子的性質をよりよく理解するのに役立ちます。複数のナノ粒子を一緒に浮上させて、自己組織化相と非平衡相を分析することができます。