細かい部分まで丹念にデザインしたアプリも、オンボーディングに不備があれば成功は難しくなります。アプリを初めて開いた、全く前提知識のないユーザに対して、まず何をすべきか、どのように操作すればよいかをストレスなく案内しなくてはなりません。
今回はこのオンボーディングの作り方を、実際のアプリで行われた例をもとにご紹介します。
オンボーディングをどう作るか
まずは、B2Bの研究ファームであるClutchによる調査を見てみましょう。ユーザの72%は、オンボーディングプロセスを60秒以内に済ませたいと考えています。また同時に、オンボーディングに時間をかけたユーザは、それだけ大きなストレスを感じることもわかっています。この調査から、オンボーディングはシンプルで、端的で、重要なことを効率的に案内する必要があると言えます。
Viubyでの実例
今回は、次の10億人をターゲットにした動画・音声ショッピングアプリViubyでの例をご紹介します。
Viubyでオンボーディングが必要な理由
いくつかの理由から、このアプリにはオンボーディングが不可欠だと判断されました。まず、アプリのコンセプトがインド人ユーザにとって新しかったことが挙げられます。Viubyでは、ユーザー(販売者)が商品の説明や詳細を動画で撮影し、オンラインへと登録します。それに興味を持った別のユーザ(購入者)が動画を確認し、販売者と直接チャットや音声通話でやり取りしながら購入を判断します。
このケースでは、従来の写真のみを使ったECサイトとは違う、動画でのe-コマースをどう案内するかが非常に重要だったのです。
コンセプト作り
このアプリでは、オンボーディングを極力シンプルにすることを目指しました。アプリ全体のコンセプトを30秒以内で説明し、アプリに興味を持ってもらいます。加えて、アプリの重要性も数秒のうちに伝えなくてはなりませんでした。
完成したオンボーディング
上の動画が完成したオンボーディングです。
これを見ると、親しげなトーンで、カジュアルなライフスタイルに合わせて案内がなされているのがわかるでしょう。商品の登録から購入・販売までがたった3ステップで解説されています。
まとめ
オンボーディングを作る理由は、ユーザにまたアプリに戻ってきてもらいたいからです。最初にいい印象を形成できれば、それだけユーザはアプリを気に入り、日常的に使ってくれるでしょう。そのためのひとつの手段として、オンボーディングの導入は大きな効果があるのです。
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※本記事はBest practices for User Onboardingを翻訳・再構成したものです。