バナー広告を運用している方からすれば、「クリック率の高いバナーを作れるデザイナー」は喉から手が出るほど欲しい存在ではないでしょうか?
ましてWeb広告の世界はおおむねハッキリとした数字で結果が出てしまうので、「どのバナーがいい/悪い」が明確に評価できてしまいます。そうなるとバナー制作に携わったデザイナーの評価もハッキリとした形でできてしまいます。
こうなると「イケてるバナー」よりも「結果が出るバナー」。一体そのバナーとはどんなバナーか?ということで、広告配信プラットフォーム事業を展開するマーベリック株式会社から興味深い調査分析レポートが公開されました。
このレポートは、新卒/中途採用のために同社サービス「Sphere R」にてターゲティング広告を配信し、850社以上月間450億回にのぼる広告表示から得たデータを解析したものです。
早い話が「新卒・中途採用市場においてクリック率が高かった広告バナーはどんなデザインだったのか?」を調査したレポートです。本稿ではそのレポートの一部をご紹介しましょう。
【レポート全文はこちら】
http://www.slideshare.net/Maverick-Corporate/web-web-63124243?next_slideshow=1
【1】新卒・中途採用で効果のあるバナー広告の背景色
まずはバナーの背景色ですが、クリック率が高かったのは「白・ピンク・青」の3色。白色はバナーとしてオーソドックスな背景色、また就職系にブルー系の色合いは多いので当たり前と言えば当たり前かもしれませんが、ぴんくはちょっと意外ですね。
【2】バナーに用いられいる画像の内容
続いてクリック率が高かったバナーに使われている画像の内容ですが、「女性」を用いたものが圧倒的に好成績。特に中途採用市場では「女性+子ども」の組みあわせ画像が人気だったようです。
一方「景色」や「男性」は「女性」に比べると、クリック率が落ちる結果に。「女性」画像のバナー広告クリックしたユーザー側も無意識な部分が多そうですが、目を惹くのは女性のほうが強いということでしょうか。
【3】バナー中画像の占める割合
続いてバナーで画像が占める割合ですが、「新卒/中途」できっぱりと別れました。新卒採用市場においては「画像の面積が大きいバナー」が、一方中途採用市場においては「テキストの面積が大きいバナー」が高いクリック率をあげたようです。
この原因を同レポートでは、「新卒生は画像によるインパクトを、中途求職者は広告内容の具体性(※看護師募集など)」を重視すると分析しています。確かに業種を絞らずに求職活動をしている新卒生にとって、求人内容の具体性はさほど興味を惹かないかもしれませんね。
【4】画像と文章(コピー)の相関性
最後に、バナー広告に用いられる「画像」と「文章(コピー)」の相関性ですが、こちらも新卒/中途と同様の結果になったようです。
つまり中途求職者は求人広告内容の「具体性」を重視するため、画像とコピーの相関性があるバナーのクリック率が上がったようです。
以上のことをまとめると、新卒求職者には「とにかくインパクト重視」なアプローチが、中途求職者には「具体性と伴ったメッセージ重視」なアプローチが考えられそうですね。
もし求人系広告のバナーを作る際に、参考にされてみてはいかがでしょうか?
▼レポート資料
株式会社マーベリック