ゲームアプリ開発にビジネスとして関わる人にとって、「どう収益化できるのか?」はゲームのクオリティを考えるのと同じくらい重要な問題ではないでしょうか?
もちろん良質なゲームコンテンツにはその対価報酬が支払われるべきですし、またサービス提供を継続するためにも収益は欠かせません。しかし一方で、ユーザの声に耳を傾けると「広告うざい!」という声を見つけるのは難しいことではありません。
そんな中、スマートフォンアプリケーション向け動画広告サービス「Unity Ads」を提供するユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社が「ゲーム内動画広告のあるべき形とは」というとても面白いレポートを発表しました。
同レポートの内容では、多くの人はゲーム内広告について大きな誤解をしていると指摘した上で、ゲーム内広告で最も適した広告は「リワード型動画広告(ユーザによって動画再生されることで広告報酬が発生するもの)」であることが主張されています。
国内のスマホゲームアプリ市場を見ると「アプリ内課金」が収益モデルの主流となっていますが、一体どういうことなのでしょうか?
このレポートの詳細を見てみます。
リワード型動画広告はユーザも開発者も高評価
まずユーザ観点から最も望ましいモバイルゲームの収益モデルとして、「リワード型広告(54%)」が1位となりました。一方現在主流の「アプリ内課金(11%)」は最下位でした。確かにアプリ内課金は「廃課金」という言葉を生み出したり、また課金ユーザと非課金ユーザ間でゲームバランスが大きく崩れる事態も引き起こします。
3位の「インタースティシャル広告(17%)」はアプリを立ち上げたときやページを遷移した時に表示される広告ですが、画面いっぱいに表示される広告はゲームコンテンツを
覆い隠してしまうことから、2位とは言いながら1位とは倍以上引き離される結果だったようです。
またユーザ間だけでなく、デベロッパー間でも「リワード型動画広告」は人気があり、58%のデベロッパーが推奨したい広告形式として上げ、66%が次回採用したい広告形式と回答したそうです。
リワード型動画広告は視聴率も高い
また広告視聴率においても「リワード型動画広告」は高く、78%のユーザーが広告を閲覧していることがわかります。これはおそらく動画広告がゲームコンテンツに溶け込む形で、「動画を閲覧すればポイントがもらえる」などのインセンティブが働いていることも影響していそうです。
ゲーム継続率と収益も上昇する
同レポートでは「リワード型動画広告」をゲーム内広告に導入したことで、39%のデベロッパーが継続率が「上昇した」と回答、一方で「低下した」と回答したデベロッパーは9%にとどまったようです。
また継続率が上がったことにより、収益面でも上昇が見られたと回答したデベロッパーは52%となったようです。
モバイルゲーム内広告とゲームコンテンツの共存は今後も議論が重ねられていきそうですが、今回の調査結果はユニティ・テクノロジーズ・ジャパンのレポートは示唆に富む内容だったのではないでしょうか。
こちらのレポートを詳しくご覧になりたい方は、
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