世界中の様々な都市で経済活動が再開しています。しかし、いつもと少し状況が違うのは新型コロナウイルスの影響です。新型コロナは私たちの生活をも大きく変えてしまいました。多くの消費者は外出を避け、自粛が解かれる日が来るのを待っています。一方、医療機器による景気の低迷に頭を悩ませている人もいます。ブランドは消費者の行動の変化を把握し、人々のニーズに対応できるよう調整をすることが最優先事項です。
世界の至る所でオンラインファースト社会へと移行したことにより、大半の消費者がより多くの時間をスマホに費やしているのは明白です。顧客を獲得する為には、ブランドはマーケティングミックスの最適化を行い、消費者が今いる場所にリーチする必要があります。
ソーシャル広告運用ツールである私たちSmartly.ioでは、新型コロナの感染流行がどのような影響を世界に及ぼしたのかマーケティングの観点から、特にソーシャルメディアについて調査を行うことにしました。
アメリカ、APAC、EMEA諸国5000人を対象に、感染拡大の中どのようにソーシャルメディアを利用してきたのか、ソーシャル広告はブランドへの見方に影響があったのかアンケートを行いました。
例えば、アメリカ、スウェーデンや日本といったロックダウン解除を進めている国では、1日でも早く日常に戻れるよう人々をサポートするメッセージングが好まれました。経済活動再開や景気回復を前に、それぞれの地域でどのような内容のコンテンツが好まれるのかを把握するのは大変重要です。
以下は消費者の嗜好を調整し、影響力のある広告を制作する場合のプラットフォーム利用に関して知っておくべきことを紹介します。
新しい日常へ対応したメッセージング
いつもと状況が異なる為、マーケティング効果はあまり期待できません。過去数カ月の間に情報の発信をやめてしまったブランドは表舞台から消えてしまいました。混乱の初期、人々は食料、掃除用品などの日用必需品を必死にかき集め、その過程の中で新しいブランドを発見しました。その後ロックダウンが進むにつれて、消費者はさらにブランドからのサポートを望むようになりました。
アンケート回答者の1/3程度の人がロックダウン中に商品を使用する際、どのように安全を維持するかについての広告による適切なメッセージングをブランドに望んでいました。回答者の40%以上が、ロックダウン中のライフスタイルに見合った商品の広告に価値を感じたと明らかになりました。
タイムリーで適切なメッセージングは重要ですが、ロックダウン解除後についてもブランドは備える必要があります。ロックダウンの前から、消費者が知りたいことは購入後の商品の使い方やそれに付随したサービスなのです。人々は、現在一時的に失っている、今まで私達の生活を支えていた様々なものをどのように取り戻せるのか知りたいのです。
電子取引、eコマースへの移行
数年前からeコマースへの移行は進んでいましたが、新型コロナの影響を受け様々なことへの対応に追われたため停滞しています。店舗販売に依存していた小売業者は、否応なしにオムニチャネルへの移行を迫られています。水面下で移行の準備を進めていた店舗や、ECサイト、BOPIS、カーブサイド・ピックアップなおどのオムニチャンネルをすでに取り入れていた場合移行がスムーズでしたが、そうでない場合破産の危機に直面しています。
先が言えない日々が続く中で、行動を変えることが求められています。ヨーロッパでは多くの消費者がオンラインでの購入を生まれて初めて行いました。5月には世界中の48%に当たる人々が、主にファッション、小売、健康、娯楽などにおいてソーシャル広告による購入を行っています。
ソーシャル広告からの直接購入はインドで73%、イタリアで71%、スペインで66%と全ての市場で広がっており、その中でもファッションアイテムは一番売れ行きが好調です。ファッションアイテムの市場規模はイギリス、アメリカ、オランダが一番大きく、電化製品はイタリアとスペインで高収益を上げています。
先が見えないながらも私たちにできること
景気悪化と失業率の上昇により、消費者は購入の価値を考えるようになります。57%の消費者は割引やセール商品を求めると言われています。消費者は食料品の広告に一番敏感であり、割引やセールアイテムについての情報を知りたがっています。ヨーロッパやアジア太平洋では人口の半分の人々が食料品やeコマースサイトのソーシャル広告に割引情報が望んでいます。
広告で一番大事なのはアジリティです。商品、サービスなどをタイムリーで価値のあるものにし、メッセージングを適切に行えた場合、店舗が再開した際に広告費にかけた以上のリターンが期待できます。