この記事ではGoogle広告のオークションの仕組み、Googleがどの広告をどこに表示するかを決定する方法、広告主が支払う金額の計算方法などをご紹介します。
広告主としてはGoogle広告をできるだけコストを抑えて利用したいと考えますよね。しかし現実には競争のレベルが高くなっていること、コンバージョン率の低さなどから広告費の費用対効果があまり見込めなくなってきているのが現状です。
こういった現状の中ではGoogle広告のオークションがどのように機能するかを知っておくことが重要です。効果的なキャンペーンを打って、あなたがサイトに呼びたいと思っているユーザーを呼びこむことができますし、結果的に費用の削減にも繋がります。
Google広告のオークションの仕組み
全ては検索クエリから始まります。例えば「自動車保険」というクエリで検索すると、Google Adsのシステムが広告主のプールを見てオークションがあるかどうかを特定します。クエリに関連するキーワードに入札している広告主が1人以上いる場合にオークションが始まります。
キーワードと検索クエリの違いをよく理解しておくことが重要です。キーワードはあなたが自分の広告キャンペーンに付けるもので、検索クエリはユーザーがあなたの製品やサービスを検索する時にGoogleに入力するものです。
あなたの広告がトリガーされるのは、キーワードと検索クエリがよく一致している場合、そしてこれがキーワードのマッチタイプによって決定された場合です。たとえば、 「自動車保険」 などのフレーズ一致キーワードを指定すると、 サードパーティの自動車保険などの検索が開始されます。しかし、完全一致のキーワード「自動車保険」は、完全に一致するキーワードを入力した人と、「児童車保険」など入力ミスをした場合にような類似のキーワードを入力した検索者にのみ広告を表示します。
広告主は入力するキーワードを選ぶことができます。そのためGoogle Adsでキーワード検索が終わった後にテーマ別にグループ分けしたり、ターゲット検索者向けに関連広告を作成することができます。
また広告主はキーワードの入札も設定します。これは広告の位置を決定する要因の1つですが、自動入札戦略を使用することもできます。自動入札戦略を使用すると、システムがその戦略の目標に基づいて広告の入札と位置を決定してくれます。
どの広告をどこに表示するかGoogleはどうやって決定しているの?
あなたの広告キャンペーンの準備が整って、広告とキーワードがグループ化されると広告を開始する準備が整います。
オークションで広告が表示される場所は、次の2つの要因によって決まります。
1.Cost Per Click(CPC)の入札
Google Adsで入札を設定する方法は2つあります。まずは手作業でキャンペーンと広告グループ、キーワドレベルを設定する方法です。もう1つは自動戦略機能を使って入札全体の設定をする方法です。
2.品質スコア
品質スコアはあなたのキーワードの品質を1から10で表示するものです。キーワードの品質スコアは、広告の関連性、クリックスルー率(CTR)、ランディングページエクスペリエンスの三つの要因で決まります。ステータスには、 「平均より上」「平均」「平均より下」 があります。
例えば、3つの要因によってあなたの検索キーワードが「平均より上」と評価された場合は10/10というわけです。品質スコアはオークション時にのみ計算されるので、最初にキーワードを起動すると、「–」の記号で指定されたnullスコアになることに注意してください。
この2つの要素の計算によって、広告ランクが決まります。
広告ランクとは、Google Adsの結果における広告の位置付けのこと
広告ランクの計算式は次のようになります。
広告ランク=CPC×オークション時間広告品質
したがって広告ランクを上げるためにできることは入札額を増やす、品質スコアを上げる、あるいはその両方です。入札を増やすのは簡単で数分でできるが、品質スコアを上げるのは難しく、ランディングページや広告の関連性を改善する必要があります。
広告ランクの計算に含まれる他の要素
・オークションタイム広告品質(期待されるCTR、広告関連性、ランディングページエクスペリエンス)
・CPCの最高入札額
・広告ランクのしきい値
・広告拡張の影響
・ユーザー検索のコンテキスト
広告ランクのしきい値は、トップであれボトムであれページのどこにあなたの広告か表示されるかという点においてとても重要です。
例えば5人の広告主がトップ4の位置を狙っているとしたら、それぞれの広告主の広告ランクのしきい値によってその順番が決まります。仮にその5人の広告ランクがそれぞれ80、50、35、20、15だったとします。もしページトップに表示されるための広告ランクのしきい値が40だった場合、80と50のしきい値をもつ2人の広告主の広告が表示されます。
これによってクリックスルー率(CTR)などが決まり、自然検索結果より上位にランクされた広告のクリックスルー率は高くなります。またクリック1回あたりの支払い額や、トラフィックの量も決定します。
広告ランクのしきい値が一番低いのは15でしたが、これを除いた上から4番目までの広告主の広告が表示されます。5番目の広告主は2ページ目に載る事になり、トラフィックはなく、クリック当たりの支払いも少なくなります。
Googleが広告主の支払額を決定する方法
クリックごとに支払う金額は、クリック単価(CPC)と呼ばれます。実際のCPCの最高入札額より(多くの場合ははるかに)少なく請求されます。広告主がオークション時に実際に支払う金額は、サイトリンクなどの広告フォーマットを含む広告の表示場所を維持するために最低限必要な金額です。
先に挙げた5人の広告主を例に支払い額の説明をします。
広告ランク80の広告主は2位の広告ランク50の広告主に大差をつけている1位の広告主です。支払い請求可能な単位に最も近い(米国では$0.01) に切り上げられます。したがって2位の広告主がクリック当たり2.85ドルを支払う事になっている場合、1位の広告主はそのポジションを維持するために2.86ドルを支払う事になります。
同じことが以下の3名の広告主にも適応されます。
ただし、実際のCPCがあなたの最大値を超えることがあります。この要素とCPCは拡張CPCを有効にした場合、または入札調整がある場合に発生しますこの2つのオプションは、検索クエリが高度に限定されていて、コンバートされる可能性がある場合に高く入札します。
クリックごとに支払う金額は多くの要因の組み合わせです。
また競合のレベルは非常に重要で、予算の決定にも役立ちます。