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フリーランスデザイナーが契約前に知っておきたい主要な英文契約書テンプレート 契約条項を理解して権利を守る

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本記事は、5 Essential Contract Templates for the Freelance Designer
翻訳・再構成したものです。
配信元または著者の許可を得て配信しています。

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読了時間 : 約6分47秒

こんなことを聞いたことはありませんか?「あらゆるデザインの仕事は契約書にサインを!一番重要なのは仕事を始める前にサインしておくこと!」この回答に「実際何にサインしなければならないの?」とはしばし聞かなくなったかもしれませんが、クライアントから契約書を受領したとき、この考えは特に大切なことです。トリッキーな法律の条文に包み隠すことなく、誠実な記載がなされていることを望むでしょう。

 

フリーランスのデザイナーが取り扱う契約書の書式のうち、もっとも頻度の高いものについてブレイクダウンして見ましょう。これらは遅かれ早かれ専門家として取り扱うはずのものです。そして小難しさと苦手意識を取り払ってみましょう。契約行為はビジネスの中でも極めて重要であり、あなたは自分が何にサインをするのか100%理解しておくべきです。では、居眠りしないようじっくり読み進めてください。

 

 

1. Webデザインの契約

 

Webデザインの契約はサービス同意書に他なりません。どこに向けてサービス提供するのかといった規則事項です。もしあなたがWebデザイナーなら、始めに読むのにはこちらのWebsite & Identity Design Contractが良いでしょう。

 

 

 

 

まず、あなたは作業表明書(SOW)の下書きを作成しましょう。提案内容と顧客に対するあらゆる同意事項が記載されているものです。ここで記載内容を詳細にしておくことで、プロジェクト開始以降に追加作業をしたときに費用請求を行う根拠とすることができます。契約内容には「変更要求書」と呼ばれる条文を含みます。元の作業表明書に記載のない追加作業が発生したとき、自動的にあなたの標準の時間給の変更に寄与するもので、潜在的に何100ドルの価値はあると言えるでしょう。

 

「全関係のルール(相関を含む)」と呼ぶルールに沿い、成果物をタイムリーに仕上げるのに最良の方法は、契約をきちんと終えてから納品することです。受諾プロセスを打ち立て、顧客があなたの成果物を検証するのに十分な時間を提供するようにしましょう。そうすることで、全マイルストーン後に全ての事項が自動的に受諾と見なされるようになるのです。

 

デザイナーは顧客への納品前に、商的に適確な労力に基づくテスト段階の成果物を活用するのもおすすめです。該当プロジェクトがXHTMLやHTMLマークアップやCSSテンプレートを取り扱っているのであれば、HTML5マークアップとCSS3 for stylingを使用しましょう。サファリ、クローム、Firefox、IEの現行バージョンでの検証を実施します。作業表明書に特段の断りがない限り、古いバージョンでの検証は行いません。顧客は全成果物に対して作業表明書に照らし素早くレビューを行い、デザイナーに何か不備がないか5営業日以内に知らせなければなりません。デザイナーが期限内の知らせを受けない場合、成果物は受諾されたと見なされます。顧客の成果物に対する問題の知らせははっきりと示される必要があります。

 

その他にも「デザインツール」「不採用時の報酬」といった文言は特筆すべきです。前者はあなたの作品において複数のプロジェクト間でも全権を確保するためのもので、あなたの顧客に対しあなたの作品の所有権を認めるときの関連事項です。これらのツールのライセンスは分離されて取り扱うことができるので、これらのデザインツールの利用継続さえ顧客の了承を得ていれば、作品のリサイクルが可能となります。「不採用時の報酬」はあなたの親友ともなる存在です。もしも顧客があなたが作品の制作を始めたあとにキャンセルを申し出た場合に報酬のいくらかもしくは規定のキャンセル料をペナルティとして申し受けることができます。

 

 

 

複雑すぎるように見えますか?Dan Wong’sのようなシンプルな英文の同意書を送るようにしてみてください。

 

 

これは「殺し屋」の取り決めを参考にしています。真の取引内容が法文書に埋もれてしまわぬよう、透明性と公平性をもって自己防衛を行うことに焦点を当てたドキュメントです。

 

 

あなたの契約には以下のことが含まれるべきです。

 

 

・誰が誰の雇用主であるか、何を行うための雇用か、いついくらで雇うのかといった概略

 

・両者の同意事項の内容と責任範疇のすみ分け

 

・取引の詳細、スコープに含まれるものと含まれないもの

 

・変更が生じたときに起きることは何か(ほとんど毎回変更を経験する)

 

・負債と法的事項の概略。ここにはほんの少しのジョークさえ含むこともあるかもしれません。

 

 

あなたの弁護士はこのような契約は好みでないかもしれませんが、統計データがWebデザイナーの間の人気を示しています。

 

 

 

2. グラフィックデザイン契約

 

 

あなたがプログラマーというよりグラフィックデザイナーに近い場合、上述の事項は全て参考になりますが、Illustration Offerのようなグラフィックアートに焦点を当てたものから始める方が最大限の権利確保のために役立つと言えるでしょう。こちらの事例は「芸術家」向けとなりますが、「デザイナー」向けに特筆されたバージョンも作成されてきています。

 

 

こちらのShort Form Design Contractも出発点に相応しい形式です。個人的なポートフォリオをプロジェクトに示しつつ下書きや最終的に使用されない準備段階の作品に対してもあなたの権利を守るものです。

 

 

次の機会にはクライアントは迅速でスマートな仕事をもたらし、あなたの時間の節約し苛立ちから開放すべく、仕事を始める“前に”契約を完了するようShort Design Contractを送付することでしょう。こちらのドキュメントは簡略化した契約書が元となっており、仕事のスコープ、報酬、核となる成果物の内容と状態を確認するために用いられるものです。手早い仕事のため、またはフル装備の契約書にクライアントが不安そうな場合はこちらのスタイルをぜひ活用しましょう。

 

 

著作権事項はあなたにとって好ましくないものであると想定しましょう。広告やコンテストにロゴやイラストを使用したくないという人々もいて、報酬に対して特別な所有者となりたがる人々もいます。このようなことがあなたの身に起きたら、彼らの心配事への理解を試み、妥協点を交渉するようにしましょう。

 

 

 

3. AIGA’s Standard Service Agreement for Design Services(AIGA’sデザインサービスのための標準サービス同意書)

 

 

もしもあなたが個人経営のデザイン店である場合、デザイン契約における業界標準に最も近い、AIGA’s Standard Service Agreement for Design Servicesが最も役立つに違いありません。こちらは若干ややこしいドキュメントで、PDFに法的事項がまとめられています。しかし、主に理解すべきなのは同意種別には3種類が存在するということです。すなわち、印刷物、Web掲載、プロトタイプやインスタレーション(空間芸術)のような3D作品です。

 

 

 

 

 

これらの上に、さらにスコープ別に分かれた4種の異なるライセンス形態を選ぶことが出来ます。

 

 

・Limited license:クライアントはあなたの成果物に対して一切の変更を加えることはできず、特定のプロジェクトのみでの利用とされます。また、ライセンス的に、あなたは同成果物を他のクライアントに対しても納品することができます。

 

 

・Exclusive license: 上記に類似します。しかしクライアントの特殊性が認められます。

 

 

・Exclusive licenseは最終成果物に対してクライアントが幾分自由に修正を加えることが出来ます。

 

 

・Full assignment: 支払い価格を上げることで作品の所有権をクライアントに譲渡します。このタイプが企業間の契約では最も多く見られます。しかし、あなたはより高い報酬を求めることができます。

 

 

また、こちらのデザイン開発契約のようなAIGAモデルと呼ばれるより軽度なバージョンを選択することも可能です。

 

 

 

 

 

4. コンサルティング / 独立した契約同意書

 

 

多くの場合、デザイン関連の契約にはコンサルティングの同意書や独立した契約同意書の書式が用いられます。機械的な部分は大抵同じような項目なのです。(作業表明書、マイルストーンなど)しかし、この契約には著作権事項の同意条項が含まれプロジェクト期間においてあなたの作成した成果物の権利は自動的にクライアントに属することが示されています。この点はライセンス事項の柔軟性という観点でこれまで見てきた書式とは大きく異なり、契約の下書きがクライアントからもたらされる段階でデザイナーにとって好ましくするような余地は残されていません。

 

 

 

 

この条項はWeb開発プロジェクトにおいてクライアント側に有利であり、機密性に関する同意も含まれています。

 

 

もしもあなたが時間給での支払いを希望するのであれば、このConsulting Agreementはテクノロジー企業間において極めて標準的なテンプレートです。

 

 

 

 

5. 雇用契約(単件)

 

 

企業向けの仕事を行う場合、しばしば「職務著作」と呼ばれるタイプの契約も求められるでしょう。クリエイティブ系の専門家にとって、こちらは作品のライセンス(少なくとも著作権とは別に支払われる)の観点でいつも好ましいサービス同意となりますが、いくらかのクライアントは「職務著作」のみにしかサインしないこともあります。こちらのFreelance Writing AgreementやWork For Hire Agreement for Video Productionがその例です。

 

 

 

 

結論

 

次回の契約に向けてとにかく準備しましょう。次のことを忘れないでくださいね。

 

・すべてのクリエイティブな仕事において作品は生み出された瞬間に著作権で守られます。そして、あなたが取引しているのはまさにこの権利であることを覚えておいてください。

 

・あなたならではの同意書テンプレートを作成することも検討しましょう。時間をかけて手直ししていくのです。作業表明書とは別にMaster Service Agreement (MSA)を使用する場合、契約範疇が広がったときの特記事項を押さえておきましょう。(想像するよりこのケースは多いです!)

 

・最も強力的なクライアントは十分な支払いと引き換えに作品に対する全権を求めます。そうすることであなたの作品の状態を含め権利を守るのです。

 

・ときには「職務著作」の取り扱いが発生するかもしれません。これは何もこの世の終わりではないので、まずは知識で備えましょう。著作権に関してコントロールする権限はほぼありませんが、免責事項やポートフォリオに関しては確実に交渉できます。

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