ユーザーにアンケートの回答を促すポップアップをどこかで見たことがあるでしょう。
しっかりと設計すれば効果的なデータを得ることができますが、適当な作りではただの時間の無駄になってしまいます。良い質問を作るのは難しいですが、幸い、ポイントをおさえることでぐっと質を高めることができます。
・質問文の構造
良い質問文というのは、全ての回答者にとって同じ意味となるものです。どの回答者でも同じように解釈し、求められる回答を正しくイメージできることが理想です。そんな質問文を作るためのポイントをご紹介します。
・明確かつ直接的である
質問の意図をはっきりと示すことができないと、混乱や誤解が生まれます。単語は明確にし、不正確であったり曖昧な言葉は避けましょう。曖昧な質問とは、「あなたの収入は?」といったものです。時間の区切りや対象が不明瞭になってしまっています。収入なのか手取りなのかもわかりません。この場合には、「2016年における課税前の世帯収入を教えてください」のように作りましょう。
・回答者の言葉を使う
回答者の教育レベルを想定し、理解してもらえる言葉を選びましょう。複雑な用語や省略された言葉は使わない方がいいでしょう。また回答者の知識に頼らず、情報は必ずこちら側から提供するようにしてください。例を紹介します。
- 不明瞭な例「UIEのライブラリを購読する可能性はどれくらいですか?」
何のライブラリでしょうか?UIEとは何なのでしょうか?これではうまく伝わりません。
- 良い例「ユーザーインターフェースエンジニアリング(UIE)のライブラリでは専門家によるUXデザインのセミナーを行っています。1ヶ月あたり25ドルでこれまでの録音にいつでもアクセスすることができます。このライブラリを購読する可能性はどれくらいですか?」
・実際の人に話すように質問する
類似のトピックをまとめたり質問の順番を自然な流れになるよう入れ替えましょう。質問のトーンも、誰から行われていて誰が対象なのかを考えて作ります。文章は親しみやすいものがいいですが、明確さが欠けてはいけません。楽しいものよりは、明確なものの方が常に優先されます。
例を紹介します。
- フォーマルな例「私どもの調査にご協力いただけますか?質問は全部で10問あり、あなたの回答は弊社ウェブサイトを改善するために役立てられます。」
- カジュアルな例「こんにちは!ちょっと質問に答えてもらえますか?5分以上はかかりません(おまけもありますよ!)。」
いかがだったでしょうか。良い質問文は良い回答をもたらしてくれます。アンケート調査で思ったような回答が得られない場合には、質問の仕方を見直してみるといいかもしれません。
※本記事は、The Essential Guide to Writing Effective Survey Questionsを翻訳・再構成したものです。