Facebookが20億ドルかけてOculus Riftを買収したのには理由があります。彼らはモバイルの次にやってくるであろうプラットフォームに、戦略的に投資しています。コンテンツ戦略カンファレンスにも参加し、VR戦略家が未来のコンテンツ像について講演する予定です。
VRが実際に次のプラットフォームになるのかどうかここでは議論しませんが、VRにおけるUXがまだまだ発展途上なのは確かです。UXデザイナーたちはこれからどうすべきなのでしょうか。
VRこそUXが大事
私はこれまで数々のVR勉強会に参加し、小さな独立スタジオが新作ゲームを披露しながらフィードバックを募る姿を見てきました。そのうちの一つにリズムベースの防衛ゲームがあり、迫り来る敵襲から打楽器で陣地を防衛するという体験をしました。以前にプレイしたAudioshieldというリズムゲームでの楽しい経験もあり、コンセプトは非常に魅力的に聞こえました。
しかしプレイが始まると、何もうまくいきませんでした。そこそこ上手にリズムを取っているはずなのに、敵を食い止められません。私は恥ずかしくなってしまいました。人々が私の失敗を眺めているにも関わらず、私は自分のプレイが実際にどう見えるかわからないのです。
それから他の人々のプレイを見て気付いたのは、みんなが下手なプレイしかできないということでした。ブースにいた開発者や参加者に話を聞いてみると、どのスタジオやチームもUXデザイナーを雇っていないと言うのです。それどころか、UXデザイナーについてたずねられたこと自体に驚いていました。
ウェブにおいては、ひどいUXでもたいてい目標を達成できます。しかしVRでは、UXや遊びやすさを軽視したものは正しく動作しないのです。うまく操作できないプレーヤーは恥を感じ、VRのウリである没入感は失われます。ウリを失ったVRに価値を見いだす人はいないでしょう。
どうすればいい?
VRに興味のあるUXデザイナーは、今こそ立ち上がりましょう。VRでのUXを探求し、ベストプラクティスの伝道師となるのです。VRゴーグルを入手し、自分なりのプロトタイプを作りましょう。Oculus Riftに手が出なければ、Googleカードボードで十分です。世界はVRのUXデザイナーを求めています。VRの未来は、あなたたちにかかっているのです。
※本記事は、Virtual Reality Won’t Work Without Great UX Designersを翻訳・再構成したものです。