IoT、物のインターネットとは、さまざまな機器や物体をインターネットに接続することです。ブロードバンドが普及し、多くのデバイスがインターネットに接続できるようになりました。その流れで、IoTが次にやって来るビッグウェーブになるであろうと言われています。
2020年までに、大規模ビジネスの半数以上は何らかの形でIoTを利用すると考えられ、私たちデザイナーはそれに備えなくてはなりません。今回は、IoTについてデザイナーが知っておくべき5つの原則をご紹介します。IoT機器で人々を満足させるには、優れたデザインが不可欠です。デザイナーにとっては大きなチャンスですが、同時に新しい挑戦でもあります。製品開発において考慮すべき点は無数にありますが、次に紹介する5点は必ず押さえておくべきでしょう。
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1.UXを向上させる場合のみIoTをデザインせよ
IoT製品はユーザーの生活を向上させる場合にのみ成功できます。ですから、製品には明確な目的が必要です。何かをインターネットにつなげる際には、「なぜこうする必要があるのだろう?」という質問にはっきり答えられるようにすべきです。
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2.簡単に使い始められるように
IoTの世界では、ユーザーに製品を使い始めてもらい、そして使い続けてもらうのはウェブやアプリより大変です。アカウントの作成のみならず、正しい設定が要求される製品が多いのです。最初のステップでつまずけば、ユーザーは大きなストレスを抱えることになり、製品は失敗するでしょう。
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3.不具合は可能な限り避ける
デジタル製品に不具合はつきものですが、現実世界の物体に触れる時、私たちは不具合が起こるとは想定していません。部屋の照明のスイッチを入れれば、すぐにつくのが当たり前です。しかし製品をインターネットにつなげると、必ず遅延が発生します。そうした遅延のせいで、製品の価値が下がったり、壊れていると誤解されるのは問題です。デザイナーはあらゆる可能性を考慮し、問題を取り除かなければなりません。
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4.ネットなしでも動くように
常に安定したインターネット環境が使えると考えてはいけません。IoT機器は断続的に接続されていることが多いため、ネットなしでも重要な機能が動作するよう設計してください。
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5.セキュリティとプライバシーを重視
セキュリティとプライバシーは非常に重要な問題です。セキュリティに慎重なユーザーはプライバシーも考慮していることが多いため、「誰かが冷蔵庫を足がかりに家のネットワークを乗っ取りに来るのでは」と心配するかもしれません。そうした不安を緩和するのがデザイナーの仕事です。セキュリティとプライバシーには特に気を遣い、最新情報をユーザーに提供してください。
まとめ
新世代のIoT製品が、私たちの生活を大きく変えようとしています。面倒なことを自動化し、空いた時間を家族や友達と過ごすような時代が来ようとしています。今回紹介したポイントがIoT製品を正しい方向に導くことを願っています。
※本記事は、What You Should Know About Internet of Thingsを翻訳・再構成したものです。