アイデアを形にする時には、時間をかけてできるだけ完璧なところまで作り込みたいのが開発者の本音です。しかしその前に競合他社が似たような製品をリリースして市場を独占してしまっては意味がありません。昨今スタートアップ企業が増えたことで開発スピードが急速に高まり、それに合わせる必要が出てきています。そうした場合に取り入れてほしいのがDesign Sprintです。
一時のトレンドではない
新しいトレンドが日々生まれては廃れていくのを見ている方は、きっとこれも同じものだと思うでしょう。しかしGoogleという大企業に支えられたDesign Sprintは違います。
300以上のビジネス戦略やデザインを分析してまとめ上げた成果がDesign Sprintフレームワークです。重要なビジネス上の課題やデザイン、プロトタイピング、アイデアのテストをたった5日で行うことができるため、現代のビジネスにはぴったりの手法と言えます。
Design Sprintの5日間
問題把握の月曜日:1日目はチーム全員であらゆる角度から問題を探求します。ビジネスの手法や競合、ユーザーについての分析など、主に話し合いをする日となります。
解決法を探る火曜日:ホワイトボードにアイデアを書き出してインスピレーションを求めます。ブレインストーミングでできるだけ多くの解決法を考えましょう。
最適解を決定する水曜日:この日はチームで徹底的に話し合い、プロトタイピングへと進める最適なアイデアを決定します。このアイデアは検証可能な仮説とユーザーストーリーを持つものでなければなりません。
プロトタイピングの木曜日:ホワイトボードに書き出したアイデアやスケッチで実際にプロトタイプを制作します。潜在的なユーザーに製品の核となる部分を体験してもらえるよう作りましょう。
ユーザーと検証する金曜日:実際のユーザーにプロトタイプを触ってもらい、フィードバックを得て、長所や短所を見つけ出しましょう。
Design Sprintを成功させるには
前述のように、Design Sprintではアイデアを持ち寄ってからフィードバックを得るまでを数日で行います。そのため、チームには製品マネージャーやUXデザイナーをはじめ、エンジニアや研究者までを含んでいた方がうまく進みます。時間が限られているため、全員がデザイナーのように動き、アイデアを提案し、プロトタイプの制作に貢献しなくてはなりません。また他の仕事の空いた時間で行うのではなく、Design Sprintに集中できる環境を整えることが重要です。
このように、Design Sprintは短期間でデザインを形にする手助けをしてくれます。製品をいち早く市場に送り出したい際に、ぜひ活用してください。
※本記事は、Why Is DESIGN SPRINT Your Next Move After DESIGN THINKING?を翻訳・再構成したものです。