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身の回りの物理変化の例12選!氷・湯気・ドライアイス…化学変化との違いもわかりやすく解説

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「身の回りの物理変化の例を挙げなさい」。理科の宿題やテストで出てくるこの問いは、答えが台所にも洗面所にも転がっています。氷が溶ける、洗濯物が乾く、冷たいコップに水滴がつく。この記事では、身の回りで見つかる物理変化を12個、一覧表と仕組みつきで紹介します。あわせて身近な化学変化の例11選と読み比べると、2つの違いがはっきりします。

身の回りの物理変化の例・一覧表

まずは一覧から。答案に書くなら、この表の左側をそのまま使えます。

変化の種類
鉄くぎが磁石にくっつく 磁化
夏にレールや電線が伸びる 熱膨張
冷凍庫の中に霜ができる 昇華(気体→固体)
紙を切る・折り紙を折る 形の変化
アルミ缶をつぶす 変形
ドライアイスが小さくなる 昇華(固体→気体)
砂糖や食塩が水に溶ける 溶解
冬に吐く息が白くなる 凝縮(気体→液体)
冷たいコップに水滴がつく 凝縮(気体→液体)
洗濯物が乾く 気化・蒸発(液体→気体)
やかんの水が沸騰する 気化・沸騰(液体→気体)
氷が溶けて水になる 融解(固体→液体)

12個に共通するのは、物質そのものが入れ替わっていない点です。鉄が錆びる、紙が燃える、ケーキが焼けるといった変化は別の物質ができるので、そちらは化学変化になります。

そもそも物理変化とは?

物理変化とは、物質そのものは変わらず、すがた・形・状態だけが変わる変化です。氷が溶けて水になっても、成分は水のまま変わりません。水を凍らせれば、また氷に戻ります。

これに対して化学変化は、もとの物質が別の物質に変わる変化です。鉄が錆びれば酸化鉄という違う物質になり、もう鉄には戻せません。焼いたケーキを小麦粉と卵と砂糖に分けられないのも同じ理由です。

中学理科では、物理変化のうち固体・液体・気体の間を行き来する変化を状態変化と呼び、特に詳しく扱います。呼び名は6つあります。

・融解:固体から液体(氷が溶ける)
・凝固:液体から固体(水が凍る)
・気化:液体から気体(水が沸騰する、洗濯物が乾く)
・凝縮:気体から液体(コップに水滴がつく)
・昇華:固体から気体(ドライアイスが小さくなる)
・昇華:気体から固体(冷凍庫に霜ができる)

最後の気体から固体への変化は、教科書によっては凝華と呼びます。

ただし物理変化は状態変化だけではありません。紙を切る、缶をつぶす、金属が熱で伸びる、砂糖が水に溶ける。これらは状態変化ではありませんが、物質が入れ替わっていないので物理変化に入ります。「物理変化=状態変化」と覚えていると、テストで取りこぼします。

状態変化で押さえておきたいのが、体積は変わっても質量は変わらないという点です。水が氷になると体積はおよそ1割増え、そのぶん密度が小さくなるため、氷は水に浮きます。それでも、はかりに載せたときの質量は同じです。ちなみに凍ると体積が増えるのは水の珍しい性質で、多くの物質は固体になると体積が小さくなります。

状態変化が起きる温度には名前が付いています。固体が液体に変わる温度が融点、液体が沸騰する温度が沸点です。純粋な物質では値が決まっていて、水なら1気圧のもとで融点は0℃、沸点は100℃。加熱を続けてもこの温度に達すると、温度計の目盛りはしばらく止まります。加えた熱が、温度を上げるのではなく状態を変えるほうに使われるからです。

粒で考えると、話はもっと単純になります。氷も水も水蒸気も、粒(水の分子)そのものは同じ。固体では粒がきちんと並んで振動し、液体では並びが崩れて動き回り、気体ではばらばらに飛び回ります。

それでは、身の回りで見つかる物理変化を1つずつ見ていきます。

12. 鉄くぎが磁石にくっつく

種類:磁化

磁石に鉄くぎを近づけると、引き寄せられてぴたりとくっつきます。このとき鉄くぎの内部では、ばらばらの向きを向いていた小さな磁石のような部分【磁区】が、同じ向きにそろっています。向きがそろっただけで、鉄が別の物質に変わったわけではありません。

磁石でくぎを同じ方向に何度もこすると、くぎ自体が磁石になって砂鉄を引きつけます。逆に強く熱したり、床に何度も落として衝撃を与えたりすれば、向きが乱れて磁力は弱まります。この間、物質としての鉄は何も変わっていません。性質の一部だけが行ったり来たりする、物理変化らしい例です。

11. 夏にレールや電線が伸びる

種類:熱膨張

暑い日、線路のレールはわずかに伸びます。金属は温度が上がると体積が増えるため、レールの継ぎ目にはあらかじめ隙間が空けてあります。橋にも伸縮継手という仕組みが入っていて、車で渡るとガタンと音がするのは、この隙間の上を通るからです。

夏の電線が冬よりたるんで見えるのも同じ理由です。伸びても縮んでも、金属そのものは何も変わりません。温度が下がれば元の長さに戻ります。ガラスのコップに熱湯を注ぐと割れることがあるのも、内側だけが先に膨らんで無理が生じるためで、これも熱膨張が関わっています。

10. 冷凍庫の中に霜ができる

種類:昇華(気体から固体)

冷凍庫のドアを開け閉めすると、庫内に入った空気の中の水蒸気が一気に冷やされます。この水蒸気が液体の水を経ないまま、直接氷の粒に変わったものが霜です。気体から固体へ直接進むこの変化が昇華です。

霜取りをすれば霜は溶けて水になり、拭き取れば元どおりです。冬の朝に窓ガラスや車のフロントガラスに付く霜も、同じ変化でできています。なお、地面から伸びる霜柱は少し違い、地中からしみ出した水がそのまま凍ったもので、こちらは凝固にあたります。

9. 紙を切る・折り紙を折る

種類:形の変化

はさみで紙を切っても、折り紙を鶴に折っても、紙は紙のままです。形と大きさが変わっただけで、紙の成分は何も入れ替わっていません。消しゴムをちぎる、髪を切る、木を削って鉛筆にする、ガラスのコップが割れる。どれも同じ仲間の物理変化です。

一方、同じ紙でもマッチで火をつければ、二酸化炭素と水蒸気と灰に変わります。こちらは化学変化です。切る・割る・削るという操作は見た目が大きく変わるので、化学変化と勘違いされがちです。判断の基準は見た目の派手さではなく、物質そのものが入れ替わったかどうかにあります。答案には「物質の種類は変わらず、形や大きさだけが変わった」と書けば十分です。

8. アルミ缶をつぶす

種類:変形

飲み終わったアルミ缶を足で踏むと、ぺしゃんこになります。見た目の体積は小さくなりますが、アルミニウムの量そのものは変わりません。金属には、叩くと薄く広がり、引っ張ると細く伸びる性質があります。この性質のおかげで、硬貨も料理に使うアルミホイルも作れます。

粘土をこねる、針金を曲げる、パンをちぎるのも、同じく形だけが変わる物理変化です。ただしアルミニウムを強い酸に入れれば、あわを出しながら別の物質に変わります。同じ金属でも、そちらは化学変化になります。

7. ドライアイスが小さくなる

種類:昇華(固体から気体)

ケーキ屋さんでもらうドライアイスは、二酸化炭素を冷やして固めたものです。1気圧のもとではおよそマイナス79℃で、液体にならないまま気体の二酸化炭素に変わります。テーブルに置いておくと水たまりを残さずに小さくなるのは、そのためです。

もくもくと出る白い煙の正体は、二酸化炭素ではありません。冷たい二酸化炭素に冷やされた空気中の水蒸気が、細かい水滴になって白く見えているものです。つまり煙の正体も、水が気体から液体に変わる物理変化。1つのドライアイスで、昇華と凝縮の2種類が同時に観察できます。

6. 砂糖や食塩が水に溶ける

種類:溶解

コーヒーに砂糖を入れてかき混ぜると、砂糖のつぶは見えなくなります。消えたのではなく、目に見えない小さなつぶになって水の中に散らばっただけです。証拠に、砂糖水はまだ甘く、食塩水はしょっぱいままです。

砂糖水を皿に広げて水を蒸発させれば、砂糖が結晶になって戻ってきます。海水から塩を作る製塩も、この性質を使った方法です。ものが溶ける現象は状態変化には入りませんが、物質そのものは変わっていないため物理変化のなかまです。

なお、溶けた砂糖はろ紙の穴より小さいため、ろ過では取り出せません。取り出すには、水を蒸発させるか、温度を下げて結晶を出す方法(再結晶)をとります。氷砂糖は後者で作られます。この「ろ過では分けられない」という点も、溶解を理解するうえで問われやすいところです。

気をつけたいのが「溶ける」という言葉です。鉄や亜鉛が塩酸に溶ける場合は、あわ(水素)が出て別の物質ができるので化学変化になります。同じ「溶ける」でも中身が違います。

5. 冬に吐く息が白くなる

種類:凝縮

寒い朝に外へ出て息を吐くと、白く見えます。体の中から出てきた温かい水蒸気が、冷たい外気で急に冷やされ、細かい水滴に変わったものです。気体が液体に戻るこの変化を凝縮(凝結)と呼びます。

息が白く見えるのは気温が低い日に限られ、夏には見えません。できた水滴もやがて蒸発し、また目に見えない水蒸気に戻ります。やかんの口のすぐそばだけ透明に見えるのも同じしくみで、そこはまだ気体の水蒸気で、目には見えません。少し離れて冷やされた部分が、湯気になって白く見えています。

4. 冷たいコップに水滴がつく

種類:凝縮

氷を入れた麦茶のコップを机に置くと、外側にびっしり水滴が付きます。中の水が染み出したわけではありません。空気中に含まれていた水蒸気が、冷たいコップの表面で冷やされて液体に戻ったものです。この現象を結露と呼びます。

冬の窓ガラスが曇るのも、早朝の草に露が降りるのも、しくみは同じです。空気が含める水蒸気の量には限りがあり、温度が下がるほどその限界も小さくなります。あふれた分が水滴となって表に出てきます。コップを拭けば水は消えますが、それは蒸発して水蒸気に戻っただけです。

3. 洗濯物が乾く

種類:気化(蒸発)

干した洗濯物から水がなくなるのは、水が水蒸気になって空気中へ出ていくからです。水が気体に変わるのは、沸騰するときだけではありません。液体の表面からは、常温でも少しずつ気体に変わっていきます。この現象が蒸発です。

風の強い日や、晴れて乾いた日ほど早く乾きます。表面近くの湿った空気が入れ替わり、蒸発が進みやすくなるためです。反対に梅雨どきが乾きにくいのは、空気がすでに水蒸気を多く含んでいて、これ以上受け取りにくいからです。洗濯物は軽くなりますが、消えた水は空気中へ移っただけで、なくなったわけではありません。プールから上がると寒く感じるのも、体の表面の水が蒸発するときに熱を奪っていくからです。

2. やかんの水が沸騰する

種類:気化(沸騰)

やかんを火にかけると、底のほうから泡が立ちのぼります。この泡の中身は空気ではなく、水が気体に変わった水蒸気です。液体の内部からも気体に変わるこの現象を沸騰と呼び、水は1気圧のもとで100℃で沸騰します。

気圧が下がると沸点も下がるため、高い山の上では100℃より低い温度で沸き、ご飯は芯の残った炊き上がりになりがちです。沸騰して出ていった水も、冷えればまた液体に戻ります。鍋のふたの裏に付く水滴が、その証拠です。加熱している間ずっと100℃のまま温度が上がらないのも、状態変化の特徴です。

1. 氷が溶けて水になる

種類:融解

物理変化の代表格が、氷が溶けて水になる変化です。1気圧のもとで、純粋な水の氷は0℃で溶けはじめます。固体から液体へのこの変化を融解と呼びます。

溶けた水を冷凍庫に戻せば、また氷になります。この行き来が何度でもできる点が、物理変化の分かりやすい特徴です。冷たい飲み物の氷が溶けても、コップの中の水は水のまま。味が薄くなるのは、氷が溶けた分の水が加わったからで、新しい物質が生まれたからではありません。テストで例を1つだけ挙げるなら、この氷が最も安全な答えです。

化学変化と物理変化の見分け方

先に結論:基準は1つだけです。変化のあとに別の物質ができていれば化学変化、できていなければ物理変化。見た目の派手さや、熱が出たかどうかでは判断できません。

両者の違いを、確認する場所ごとに並べると次のようになります。

確認する場所 物理変化 化学変化
物質そのもの 変わらない 別の物質になる
代表例 氷が溶ける・紙を切る 鉄が錆びる・紙が燃える
元に戻せるか 多くは戻せる 基本的に戻せない
粒(分子)の種類 同じまま 組み替わって別の粒になる
全体の質量 変わらない 変わらない

表の最後の行が示すとおり、質量は見分けの手がかりになりません。どちらの変化でも、閉じた容器の中の全体の質量は変わらないからです。

同じように、熱の出入りも決め手になりません。氷が溶けるときは周りから熱を吸収しますし、消毒用アルコールを手に塗ると冷たく感じます。どちらも物理変化です。「熱くなった、冷たくなった」だけで化学変化と決めつけると外します。

「元に戻せるか」という基準も万能ではありません。割れたガラスや切った紙を、元の形に戻すのは無理です。それでも物質としては、何も入れ替わっていません。

実際に迷ったときは、次の順に確かめます。

・変化のあとにできた物に、別の名前が付くか
・温度を戻す、水を蒸発させるなどして、元の物質を取り出せるか
・あわ・色・においなど、新しい物質が生まれた手がかりがあるか

ほとんどの問題は1つ目で決まります。鉄が錆びれば酸化鉄という別の名前が付くので化学変化、氷が溶けても水は水のままなので物理変化、という具合です。

テストで狙われるのは、よく似た2つの場面を並べる問題です。まぎらわしい組み合わせを先に押さえておくと、迷う時間が減ります。

場面 どちら 理由
やかんから湯気が立つ 物理変化 水が水蒸気と水滴を行き来しているだけ
ものが燃えて煙が出る 化学変化 燃えたあとに二酸化炭素や灰ができる
打ち水で涼しくなる 物理変化 水が蒸発するときに周りの熱を奪う
使い捨てカイロが温かくなる 化学変化 中の鉄が空気中の酸素と結びつく
銅線を折り曲げる 物理変化 形が変わるだけで銅は銅のまま
銅を加熱して黒くなる 化学変化 酸化銅という別の物質ができる

ろうそくを1本ながめると、両方が同時に起きている様子を確認できます。芯のまわりで固体のろうが溶けて液体になり、芯を伝って上がると気体に変わります。ここまでは物理変化です。その気体が空気中の酸素と結びついて燃え、二酸化炭素と水になります。ここからが化学変化です。同じろうそく1本の中で、境目がはっきり分かれています。

化学変化の側の例を先に頭に入れておくと、見分けはさらに速くなります。身近な化学変化の例11選では、ケーキを焼く、鉄が錆びる、光合成などを同じ形式で整理しています。2つの記事の表を並べて見比べるのが、いちばん手早い復習方法です。

よくある質問

物理変化と化学変化の違いを一言で説明すると?

別の物質ができるかどうかです。物理変化はすがたや形が変わるだけで中身は同じ物質、化学変化は変化の前と後で違う物質になります。氷が水になるのが前者、鉄が錆びて酸化鉄になるのが後者です。答案では「物質そのものは変化しない」「新しい物質ができる」という言い回しがそのまま使えます。

状態変化と物理変化は同じ意味ですか?

同じではありません。状態変化は物理変化の一部です。固体・液体・気体の間を行き来する変化が状態変化にあたります。たとえば紙を切る、アルミ缶をつぶす、砂糖が水に溶けるといった場面は、状態変化には当てはまりません。それでも物質そのものは変わっていないため、物理変化には含まれます。物理変化のほうが広い言葉だと覚えておくと混乱しません。

「溶ける」は物理変化ですか、化学変化ですか?

どちらもあります。砂糖や食塩が水に溶ける場合は、水を蒸発させれば元の砂糖や食塩が出てくるので物理変化です。一方、鉄や亜鉛が塩酸に溶ける場合は、あわ(水素)が発生して別の物質ができるため化学変化です。あわが出ているか、元の物質を取り出せるかの2点で見分けられます。

物理変化は必ず元に戻せますか?

状態変化なら、温度を戻せばもとに戻ります。ただし削った鉛筆やちぎった消しゴムのように、形の上では戻せない物理変化もあります。物質の種類が変わっていなければ物理変化なので、「戻せない=化学変化」と決めつけるのは危険です。

テストで例を1つ挙げるなら何が安全ですか?

氷が溶けて水になる、水が沸騰して水蒸気になる、洗濯物が乾く。この3つは状態変化の代表例として教科書で扱われており、迷わず書けます。「ドライアイスが昇華する」も同じ仲間。ただし「溶ける」を使うときは気をつけてください。塩酸に金属が溶ける化学変化と紛らわしいので、砂糖が水に溶けるのように物質名まで書くと確実です。

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