フラットデザインは、最近でもっとも影響力のあるトレンドになっています。
その証拠に、iPhoneのiOS 7のデザインは、普段デザインに関わらないような人の話題にも上るほどでした。
しかし、多くの人はフラットデザインをミニマリズムデザインとを混同しているようです。
これに関しては問題があって、それは、これら二つのコンセプトが本来別々のものであり、プロジェクトやデザインの仕方によっては相容れないものでさえありうるということです。
そこで、本記事ではフラットデザインとミニマリズムデザインを対比させ、どうしてデザイナーがこの両者の違いに関して注意深くあらないといけないのかを紹介します。
1.フラットデザイン≠ミニマリズム
フラットデザインでは、デザインの構成や機能の仕方には影響を与えずに、見た目の美しさを重視したシンプルさが求められます。
あちこちにボタンやCTAがあるごちゃごちゃしたデザインとの違いはあくまで見た目だけで、機能の仕方は同じです。
一方ミニマルなデザインとは、機能の仕方にも影響するより深度の深い概念です。
エレメントの見た目が多少やぼったくても、シンプルなナビゲーションと使いやすさを追求しているのです。
2.ミニマルなデザインは重要か?
ミニマリズムはデザインの分野では重要な概念ですが、合う案件と合わない案件はあります。
とてもミニマムとはいえないデザインでも大人気のサイトもあるので、クライアントの要望をきく必要があります。
また、ミニマムなデザインがクライアントのターゲットのUXにマイナスに作用するようであれば考え直さなければなりません。
ミニマリズムを追求するあまり機能性が損なわれるようであれば、必要なエレメントをしっかり補いましょう。
3.「見た目の良さ」を重視するフラットデザインの今後は?
フラットデザインが流行りなのか、それとも定着するのかは分かりません。
フラットデザインの代表例であるiPhoneの爆発的人気でじわじわ浸透してきているのは確かです。
業界内で影響力のあるデザイナーが今後も採用していくようなら、デザインの新しいスタンダードのひとつとして独自のポジションを確立できる可能性が高まるでしょう。
4.フラットデザイン側に下るべき?
フラットデザインのトレンドに乗っかる企業も少なくないので、クライアントからそうした要望を受けることもあるかと思います。
その際に迷うのが、クライアントの要望通りに従うべきか、自分のデザインを貫くべきか、ですよね。
フラットデザインは取り入れるのであれば、一貫したブランドアイデンティティのためにも、ブランド全体に取り入れるべきです。
また、スタイルを混合してしまうとユーザが困惑するだけでなく、UXも損なわれます。
そのことをクライアントに理解してもらったうえで相談するようにしましょう。
※本記事は、Flat Design vs Minimalismを翻訳・再構成したものです。