ここではGoogle I/O 2017におけるUXライティングの注意点を紹介します。
組織内でUXライティングプロセスを始めるのに最適な情報源です。インターフェイス上に言葉を載せることに関わるあらゆる人に役立つでしょう。
1. コンテンツ戦略への導入
Googleは原理に従い、ユーザーに焦点を当てています。ユーザーにフォーカスすることがコンテンツのスタートです。コンテンツ戦略はあらゆる製品メッセージをつくることと発展させることにつながります。UXライティングはこの規律を専門としており、ユーザーが言語によって目標を達成する手助けをすることに集中しています。言語はユーザーが行きたい場所にたどり着くのに役立ちます。ユーザーが達成したいコンテンツ戦略にフォーカスすることによって、忠誠と信頼を構築しています。
ライターはページ上で情報の階層について考えるためにデザイナーと作業し、ユーザーのアクションを導きます。また、言語に関する仮説を検証し、伝えるためにライターはリサーチャーと協働します。
2. UXライティングの最高の実践3選
A)明確さ
しばしば使用される用語はソフトフェア問題であり、人的問題ではありません。動詞に注意しましょう。動詞はアクティブな言葉で、文章で最も強力な箇所となる傾向があります。完全な世界ではいくつかのアクションがユーザーと結びつきます。明確にするために私たちは専門用語を取り除き、ユーザーの前後関係の中にアクションを入れます。
製品発表やアプリの更新について記述している時にこれは特に重要となります。よくあるのは、リリースしている新機能の技術仕様の上に焦点が当たって、その代わりにユーザが行うことのできる新しいアクションに集中していないということです。
B)簡潔さ
簡潔ということは短いことのみを意味しません。簡潔さは効率性に近いものです。簡潔な文章を書いている時、私たちはメッセージを見てスクリーン上のあらゆる言葉が異なった役割を果たしていることが分かるでしょう。
さらに。最も重要なテキストをフロントに置いてから、その後に来るものを編集しましょう。
C)便利さ
CTAは人々を次のステップへと案内します。テキストがユーザの行きたいところにたどり着く助けとなることが最適です。そのような理由で、CTAにはユーザがしたいことを反映させる必要があります。「OK」はここでは良いCTAではありません。
「トライアゲイン(もう一度やってみる)」は代わりとなる良い選択肢ですが、これが必要とする全てではありません。もしも彼らがパスワードを紛失したならば、彼らにオプションを与える必要があります。あなたがパスワードを忘れ、「トライアゲイン」が唯一の選択肢であったならば失望するでしょう。
良いUXライティングは科学ではない
これら3つの原理はいつも調和するわけではありません。3つの間には緊張感のようなものがあります。互いに競い合っているのです。
製品の核となる機能について考えましょう。その後、その特徴となる要素が見つかるでしょう。それからその機能が差別化されるように、特別にすることについて考えましょう。
3. 新製品向けにブランドボイスを構築する
ブランド主義
1組のブランド信条から始めましょう。あなたが出会い系サイトに製品をサインアップしていると想像してみてください。どんな言葉や情報を製品プロフィールに置きますか?あなたが製品について考えることによって、製品を目立たせたり人々の興味を引くことができます。どうすれば人々に製品についてもっと学びたいと思わせることができるでしょうか?Google Payにおける原理は以下の通りでした:新鮮で共感できて、近づきやすいもの。
現在あなたにはブランド信条があります。次のステップは書いたものに適用する時の、ガイドラインとなります。
トーン
ライターが打ち出したブランドボイスが異なるコンテクストの中でどう聞こえるかについて先に考えておくこと。これがトーンです。
声とトーンの違いを覚える簡単な方法は、人だと考えることです。人の「声」はずっと同じままです。話すときの「トーン」は状況や話していることによって変わるかもしれません。
アプリにおいては、異なる状況のために異なる方法でユーザーと会話する必要が出てきます。
トーン・スペクトラム
Android Payにおいて私たちはユーザの旅でこれらの異なる瞬間を図にしました。シリアスなものから気まぐれなものまであります。これによって、私たちがユーザー体験全体において一貫した方法で私たちの声を利用していることが確認できます。あなたのトーンは有益なものからユーモラスなものにまで直接閃きを与えるかもしれません。あなたはユーザー旅行においてどのような瞬間を図にするかを決定する必要があります。
このための良い方法は、ユーザー体験において異なるマイルストーンまたはインタラクションについて考えることです。これは教育でありトラブルシューティングでありえます。
意思決定のために…
- ・ユーザーのゴールは何か
- ・その瞬間にユーザーが考えていることは何か
- ・あなたが人々に感じてほしいことは何か
A/B テスティング
あなたがどの言葉がより効果的であるかをわからないようであれば、A/Bテストを行うと良いでしょう。
製品に対する適切な言葉を見つけようとする時、A/Bテスティングは効果的です。私たちはAndroid Pay上のスタートスクリーンでA/Bテストを走らせました。ボタンを「追加カード」から「初めてください、するとクリックの12%増加という結果にテキストは変化します」に変えました。
テスティングはあなたが考えうる仮説を実証する優れた手段です。あるいはテキストの異なるバージョンの間で、あなたはどちらがよりユーザーに結びつくかがわからないかもしれません。
※本記事は、UX Writing: How to do it like Google with this powerful checklistを翻訳・再構成したものです。